月岡温泉と佐渡の旅行記

 記:坂月沢蚊、斜体文字:神さん

★ 準備 ★

 結婚して13年。新潟の両親は結納のときに浜松の家に行っているが、浜松の両親はまだ一度も新潟へ連れて行ってない。正月に浜松に行った際、毎年今年こそはと話すのだが浜松の義父は仕事が忙しく話だけに終わっていた。延び延びになっていたから今年こそはと思い、やはり直前になってからでは難しいから早めに1月の内から計画を練る。

 新潟近辺で温泉と言うと月岡温泉が良い。それと折角だから佐渡まで足を伸ばしてみたい。早速神さんがJTBから月岡温泉と佐渡のパンフレットを集めてきて日程とコースを検討する。最初は新幹線と旅館がセットになったのを検討したがやはり高い。今回は我々夫婦からのわずかばかりの親孝行と思っての招待だが、やはり少しでも安くしたいところだ。浜松から新潟までずっと運転はかなり辛いだろうから行きも帰りも大和に一泊してもらうよう日程を組んでみる。

 5月1日:浜松から大和まで移動してもらいビジネスホテルに一泊
 5月2日:大和から車2台で新潟へ行き、豊栄の両親を乗せて月岡温泉で一泊。
 5月3日:豊栄で両親を降ろし佐渡へ渡り観光してから相川で一泊。
 5月4日:観光してから新潟に戻り豊栄に寄ってから大和まで帰宅。
 5月5日:大和から浜松までゆっくり帰ってもらう。

 こんな段取りを考え、新潟、浜松に連絡してから詳細を検討する。佐渡で寄る所や時間を計算するとフェリーだと時間に余裕が無い。それにフェリーに車を乗せるのはかなり高いしジェットフォイルはJTBで安く手配できる。佐渡を観光するのに車が必要だがレンタカーを一日借りてもフェリーと比べたら返って安いくらいだ。旅館は2日も3日も同じくらいのランクの所にしようとしたが3日はGWでも更に一番値段が高い日で2日と同じ値段だと一つランクが下がるようだがどうしよう?まぁJTBのパンフレットに乗っているくらいだからきっと安心できる宿だと思いそこに決める(この事が後でひどい結果になるとは夢にも思わなかった)。全ての計画を立て宿とジェットフォイル、佐渡でのレンタカーを2月に予約し一安心する。

★ あぁ残念 ★

 後の心配は連休に忙しくならない事と天気だけだったが、そんな4月のある日父の具合がまた悪くなり入院することになったと母から連絡が来る。早く退院してもとても旅行は無理らしい。一時は旅行を全て中止しようかとも考えたが中々浜松の両親を新潟まで連れて行く機会もないしやはり行くことにする。退院していなくても見舞いには行けるだろう。

★ もう心配はなし? ★

 さて、行くとなれば天気以外はもう心配ない。しかし日程が近付くに連れて一姫と一太郎に心配事ができる。ノエルだ。飼い始めてから1年半になるハムスターだが人間で言えばもうかなり高齢だ。子供達はえさがあげられずに死んでしまうのではないかと心配しているがもともと砂漠に住んでいた動物だし1週間くらいえさが無くても大丈夫なはずだ。そう説明してもやはり心配そうな顔をしている。旅行の間中籠に入れて持ち歩くのは返って疲れさせるし車の中に置いている間にサウナ状態になるからと説得し家に置いて行く事にする。

★ 5月1日(木) ★

 今日は平日だから子供達は学校、私は仕事だ。明日は子供達も私も休みを取る事にしている。定時丁度に帰るつもりだったが少し残業がありそれでも早めに仕事を切り上げて大和に向かう。電車を降りてから自宅に電話をすると誰も出ない。浜松の両親と一緒に食事にでも出かけたのだろうか?家に着くと予想通り食事から返ってきた所だ。お土産に買ってきてもらった持ち帰り寿司を食べ明日の支度をしてから早めに寝る。

★ 5月2日(金) ★

 5時半に起きて支度をする。6時ちょっと前にお義父さん、お義母さんがやってくる。挨拶をして家に上がってもらう。まだ寝ている二太郎を寝たまま着替えさせノエルにたっぷりえさをあげてから外に出て荷物を積む。

 都内は混むだろうから圏央道の青梅に向かう。時々バックミラーで付いて来ているのを確認しながら進む。途中で朝ごはんを食べようとするが24時間営業のファミレスは中々なく、暫く進むとやっとデニーズが見つかる。中に入ると店員が一人しかいなく、一人のため時間がかかるが良いかと聞かれる。他には無なさそうだし注文をする。待つ間にお義父さんの車のカーナビに豊栄の位置をセットする。随分待たされるのかと思ったが意外と早く頼んだメニューがやってくる。

 二太郎はいつもならまだ寝ている時間なのでお腹がすかないのか、くまさんのホットケーキにはほとんど手を付けず、ついていたアイスクリームやグミだけを食べ、ソファーの上を走り回って大しゃぎ。その上ラジコンの車まで買ってもらってご機嫌だ。ちなみにくまさんのホットケーキは、大きい丸いホットケーキ1枚と、小さいホットケーキ2枚で顔が作られている。小さいのは耳だ。大きいホットケーキの上にグミ2つと、アイスクリーム(バニラ)と、粉砂糖がかけてあった。グミは目、アイスクリームは口の部分、粉砂糖は口の周りというふうになっていた。一瞬コアラかと思った。

 早朝で店は空いているから二太郎が騒いでも気にならない。店員の応対も気持ちよく良い店だ。先が長いから食べ終わるとすぐ出発する。特に渋滞も無く青梅ICから高速に乗り嵐山PAで休憩する。このペースなら豊栄でお昼を一緒に食べれそうだ。その後、谷川岳PAでも休憩し一路豊栄へ向かう。新三国トンネルを抜けスキー場を過ぎると伸びやかな田園風景が広がり五月の陽気のなか快適にひた走る。

 2台なので、はぐれないように時折後ろを見ながらで、途中寝ることなくなんとなく緊張してなんだかいつもより疲れた。栄PAから豊栄に電話し12時半頃着きそうだと話す。あとはもうすぐだ。新潟空港ICで降り長い高速運転に慣れた後なのでスピードに気を付けながら走り、阿賀野川を渡って少しすると右に曲がる筈だ。カーナビを見ながらだが曲がる場所を少し行き過ぎてから慌てて空き地に入り右の細い道に入る。お義父さんも付いて来ているのを確認して田圃の中を進みやっと豊栄の家に着く。

★ 再会 ★

 家に入ると母と病気の父に代わり兄が出迎えてくれる。二太郎が生まれたときに会っているから3年ぶりの再会だろうか。挨拶もそこそこにお昼を食べに行く。この辺は旨い店が並ぶような所ではないから豊栄駅近くの回転寿司へ向かう。中へ入り座敷に上がって銘々好きなネタを注文する。ここは1、2年前に来た事があるが旨かったのを思い出す。

 鮭にマヨネーズをかけてあぶったお寿司がおいしかった。人懐っこい二太郎は相変わらず一箇所には落ち着かず2つに分かれたテーブルを行ったり来たりした挙句、たまたま来ていたほかの子供づれのテーブルにも愛想を振りまいていた。一太郎は、カンパチとかなにやら通な注文をしていた。清原選手の出ている某CMの影響?一姫は生ものが苦手ながらこちらのお寿司はおいしいので、あれこれ頼んでいた。デザートに、杏仁豆腐やパフェ、クレープなどまで食べて満足の様子。

 豊栄のお家の庭では、海棠が花盛りで、もみじもひそやかに花を咲かせていた。車庫の雨どいに種が飛んだのか、小さなもみじか育っていて可愛かった。
 一太郎はおばあちゃんに針金をもらって、レジ袋をセロテープで巻きつけて虫捕り網を作って、表へ遊びに。二太郎は室内を走り回っているので、鏡を倒したり、障子に穴を開けたりするのじゃないかハラハラし通し。


★ 月岡温泉へ ★

 病院への見舞いも大勢で行くのは良くないようで残念だがまたの機会にする。
 アヴァンシアは豊栄において、荷物をオデッセイに移して一台で出発。
30分も走ると温泉街に入っていく。 宿の清風苑はすぐにわかった。 ロビーに入ると広いロビーの真ん中を川が流れ池まである。JTBで申し込むときランクの高い宿だとは分かっていたがこんなに豪華なところだとは思っていなかった。子供達も池まであるのにビックリしている。

 部屋に入ってすぐ二太郎は出されていたお饅頭を握りつぶした。仕方がないのでさっさと上に上げる。景色は良くはなかったけど部屋は広くて、洗面代も広々としていた。お茶のセットは夜用と朝用とに別れておいてあって、布団を敷いた後には冷水の入ったポットとコップまで用意されていた。お風呂がたくさんある旅館で、一休みした後お風呂へ。2箇所にあって始めは庭園大浴場のほうのお風呂へ。内風呂が2つ、露天が1つある。

 二太郎は以前より他で入るお風呂を嫌がらなくなっていた。ここのお風呂にはお湯かけ小僧という可愛い石像が置いてあって、ここには岡丸がいた。縁起物かなーと一応お湯をかけてあげた。二太郎はそれが気に入ったようで、一生懸命かけて遊んでいた。お風呂の後、ロビーでソフトクリームを食べた。抹茶と、巨峰。先に食べ終わった坂月沢蚊さんと一太郎は部屋に戻って、お母さんが来て、バナナのソフトを食べ始めた。後で聞いたら、7種類あるという。キャラメル味もべて見たかったな。二太郎がロビーの中を走り回るので追いかけるのに疲れてしまった。行っちゃうよーと脅しても通じない。初めての旅行で興奮中。


★ 豪華! ★

 夕食の時間になって指示された別室へ。8畳ほどの貸切だ。すでに豪華な食事の用意がされている。みんな、お刺身が氷の器に盛られているのにびっくり。料理はどれもおいしかった。特に印象に残ったのはみかきニシンとなすの煮物。新潟のお父さんが入院中に食べたがったと聞いていた料理でもあって、どんなものかなと食べてみたら、ナスはほろっととろけるようだし、にしんも、たまごがぎっしりと入っていてよく煮込んであって、とにかくおいしい。味付けもあっさりとしていた。

 料理はみんなおいしくてお腹がいっぱいなのにほとんど残さずに食べてしまった。えびなどのの蒸し物の蓋を、置き場がなくてみんな食べ終わったお刺身の氷の上において、当然ながら氷が解けてしゅうと蓋がめり込んで面白かった。すぐに退屈し始めた二太郎は氷の器にかに用のフォークで挑みかかって、いつまでもがりがり削って遊んでいた。そのうち食べ終わった一太郎も一姫もがりがりやり始めた。やはり兄弟だなぁ、と思う。食事はどれもおいしくて大変満足だった。

 今回、新潟の両親が一緒に来れなく本当に残念で、おいしい食事を食べながら、またお父さんが具合が良くなったらここにつれてきてあげたいなぁと思った。せっかく新潟に来たのだからとおいしいといわれている日本酒を頼んだ。甘口でおいしい。でも、そんなに飲めるほうではないので、ほとんど残ってしまい、部屋で寝る前に飲もうと持って帰る。

 一姫は学校のお友達にお土産を買うのを楽しみにしていて、夕食の後真っ先に土産売り場をのぞいた。キティちゃんのシリーズはどこにもあって、でも当地限定で可愛いので、田植え姿で、米俵のついたキーホルダーを選んだ。その後は試食を楽しんでいた。一太郎も探していたけどドラえもんのお土産は、朱鷺の着ぐるみをかぶっていたけど、あんまり良くない。迷っているようなので、他にもまだこの先見つかるとここでは買わなかった。

 一休みした後、今度は月岡湯香炉のお風呂の方へ。こちらは硫黄の匂いがしている。こっちのお風呂にはお湯かけ小僧・雪路がいた。二太郎はやっぱりお湯をかけている。夜でお湯の色はわからなかったけど、夕方に入りに来ていたおばあちゃんはお湯が緑色をしていたといっていた。

★ 5月3日 ★

 朝、朝食の前に一風呂。もう一度、月岡湯香炉の方にいった。なるほど、朝の光の中で見たら、お湯はにごった緑色をしていた。人がいなくてほぼ貸切。気持ちよく入浴を楽しんだ。


 朝食はバイキング形式で、みんな好きなものをゲット。みんなが取ってくる間席を取って二太郎と待っていた。窓の外を見ていたら、2匹の犬が飼い主もなく散歩していた。うーん、おおらか。
 パンと、かぼちゃの煮物と、温泉卵、こんにゃくのサラダ、かぼちゃのスープえびとチキンのチリソースなんかを取ってきて食べ始めた。二太郎はパンにジャムを塗って遊んでいる。フルーツとりんごジュースは気に入ったようだ。一太郎はウィンナーばっかり6本ぐらい抱え込んでいる。一姫もしゃけ3枚。朝から旺盛な食用で、いいことだ。


★ 豊栄へ ★

 あんまり時間がないながら豊栄へ。薄く焼いたスポンジ生地に枝豆とクリームを混ぜたようなアンをはさんだお菓子を頂く。あっさりしていておいしかった。子供達は公園へ。一太郎は蝶を採りたいらしい。少し話してすぐに出発。またアヴァンシアは置き去りだ。

★ 新潟港へ ★

 調度、朱鷺メッセがオープンしたてで、ちょっと港の周囲の道は込んでいた。心配していた駐車場は結構空きがあって、拍子抜けした。ここだけは予約が出来なくて空きがあるか心配していたのだ。荷物を持って待合室に。二太郎がぐずるので、何度も何度も、ベビーカーで、待合室の中を回る。登山目的の人もいるようで、坂月沢蚊さんはうらやましそうだ。

★ 佐渡へ ★

 ジェットフォイルは初めて乗ったけど、走り出してしまうと本当にゆれない。席はどうせあちこち見て回るのだからと、二太郎の分は頼まなかったのだけれと、動き回るなんてとんでもない。シートベルトをしてずっと座っているだけ。シートベルトをしたままな分、飛行機より動けない。一姫と一太郎は持ってきたお菓子をひたすら食べていた。朝もたくさん食べたのに、元気だ。

 二太郎はベビーカーを抜け出し、虫を見つけてずっと観察してはなにやら言っていた。例によって意味はわからない。一番前なのに窓が高い位置にあって、あんまり外は見えない。すれ違うジェットフォイルをみたりしているうちに佐渡へついた。
金北山だろうか、1000m程の山なのにこの時期に雪があるのに驚く。早速レンタカーを借りに行く。次の人が控えていて急いで乗り込んで出発。
 車は7人乗りのノアだ。ワンボックスだからオデッセイより更に広い。最初は違和感があるが少し乗っているとすぐ慣れる。まずは道の駅に向かう。

★ 「道の駅」芸能の里 ★

 佐渡の地図が大まかなものしかなくてわかりにくかったけど、何とかついた。丁度、能の道成寺を上映していたけど、時間がないのでパスしてお昼を食べる。朝もいっぱい食べたので、お蕎麦。窓の外には加茂湖が見えた。食後、いきなりお土産もなんだけど、多分一番大きな土産店だろうからお土産を見る。一太郎はまたもや、どこにでもありそうな剣のキーホルダーを買う。でも他の子のお土産もそんなものだからこういうのが喜ばれるんだろう。外でソフトクリームを食べる。牛乳で造られているとかで、あっさりしていておいしい。

 皆が中で土産を物色している間に二太郎が外に出たがるので広場で遊ばせる。朝買ってもらったおもちゃを片時も離さず一人フラフラする。

★ 朱鷺の里 ★

 皆が来てから記念写真を撮り車で少し進むと朱鷺の里に到着する。 朱鷺の説明を見た後、飼育ゲージへ。最後の日本の朱鷺、キンがまだ生きていると知ってびっくり。長生きして欲しい。子供達はただ鳥を見に来たという風にしているので、ここにいるだけしかいないんだよと教えてあげるとびっくりしていた。ゲージを遠くから見るだけなのでよくはわからなかったけど朱鷺は繁殖期ではないようで、名前の由来にもなった朱鷺色ではなく、白い羽根の色だったと思う。

★ ドライブ ★

 車の中から見える景色はだんだんと街中を離れて、なんだか懐かしいような景色に変わった。今では田舎といっても普通の住宅街になってきているけど、車の外の風景は田舎といって思い出される、そんな佇まいだ。果樹園が多い。半分くらいは柿の木の果樹園のようだ。柿の木の果樹園はちょっと珍しいかも。 


★ ゴールドパーク ★

 次は西三河ゴールドパークに向かう。どんな所だろう?暫く交通量の無い気持いい道を進むと看板があり、左に折れる。
 ここは砂金取りを体験できるところで、みんなベビーカーに乗った二太郎をほったらかしにして夢中になった。室内にはいくつもの長い流し台のようなものが置かれて、砂と水が入っている。一人一人に、丸い砂金を採るお盆のようなものと、砂金を入れる小さなボトルが渡される。幾人かまとまると、係りの人が採り方を説明して実演してくれる。

 お盆のようなもので、砂をすくい、水の中で、ハンドルを回すようにゆすって、重い金が下に行くようにする。その後お盆を回しながら、いらない砂を落としていく。黒い砂鉄が見えるようになるころには、金が見つかるようになる。見つけたら指先にくっつけて取り、水を入れたボトルの中に入れる。ちゃんと金ならボトルを振るとカチカチと音がする。一姫は場所が悪かったのか中々見つけられず苦戦。初めはこつがわからなかったり、金じゃないものを取ったりしていたけど、全員いくつか砂金を採った。面白かった。


★ たらい舟 ★

 さて、時間はもう少しあるしもう一つどこか行きたい。今日の内にたらい船まで乗っておけば明日は時間的に余裕ができるはずだ。
 小木港についたら、散々ボートに乗るのを勧められた。それでもたらい舟に乗る。3人までなので、おじいちゃんと一太郎、おばあちゃんと一姫、坂月沢蚊さんと私と二太郎にわかれた。一太郎は何度も櫓を漕がせてもらっていた。一姫は座ったまま。私はちょっと漕がせてもらったけど、やっぱりうまくは漕げない。水の中をかき回すだけになってしまう。二太郎が海に落ちたらどうしようと思ったけど、案外神妙に乗っていた。こわかったのかな。

★ 相川へ ★

 後は相川のホテルに向かうだけだ。地図を見ながら進み相川への近道のトンネルを抜ける。やがて海沿いの道に出る。
 うとうとしていて、坂月沢蚊さんとお父さんの声で目が覚めた。ホテルの場所のそばまで来ていた。ホテルの地図を見てみると、どうやら行き過ぎている。少し戻ったところを曲がって、ホテルやまきに到着。海の前に建っていた。

 ロビーに入りカウンタでチェックインする。大人4人+子供2名ですねと確認され大人4人、子供2人、幼児1人と答える。ふとんは幼児の分は不要だと付け加える。JTBからちゃんと伝わっているのか一抹の不安を感じる。
 部屋に案内されて、窓の外を見てみると少し斜めの方に日本海に沈んでゆく夕日が見れた。端の方の部屋で、浜松の両親の方の部屋はなんだか変な間取りになっていた。あまり広くなく、4つ布団が敷けるのか心配な感じ。8時からロビーで、ショ−をやるという。楽しみだ。

 時間があるのでまずはお風呂へ。夕日を見ながら風呂に入れる。ジャグジーのお風呂もあった。お風呂から出たところで、冷たいお茶の入ったポットが置かれているので頂きながら、坂月沢蚊さんと一太郎が待っていた。先に戻るというので、お茶を飲みながらほかの人を待つ。


★ 夕食 ?★

 ここも別室での食事。でも、個室ではなく食堂。接客係が少なく忙しそう。イカのお刺身やアマエビがまた登場。やっぱりおいしい。 イカの刺身はお作りになっていて身だけ食べやすく切ってあるが、頭とゲソは繋がったまま飾りのようになっている。結構大勢の客が来ているし、ゲソはまさか全部捨てるわけでもあるまい。係りの人にこのゲソはどう食べるのか聞くが確認しますと言ったままなかなか戻ってこない。他の係りにまた聞くとしばらくしてやっとナイフとフォークを持ってくる。しかし我々6人分の食事に対して1セットのみだ。どういうサービスだろう?このGWのために急遽アルバイトを雇ったが全然教育もしてなくぶっつけ本番といった感じだ。

 温かいおそばがおいしかった。茶碗蒸しはあんがかかっていてふわっとしていた。でも白魚の卵とじはちょっとしょっぱい。お漬物もしょっぱい。味が濃い目なのかな。中々デザートがでてこなくて、このテーブルは出ないのかな、ということで部屋に戻る。

★ ?? ★  案の定というのか、布団が2つしかない。もう一部屋も同じで、両方にもう1つずつ布団を敷いてもらう。タオルの類もなくて、係の人に言ってもはっきりしない対応。しばらくしたら、デザートが部屋に届けられた。冷凍の柿。一姫は食べたがっていたので、喜んだ。凍った柿はシャーベットのようにスプーンですくえる。お父さんは疲れてもう眠ってしまっていた。

★ 鬼太鼓・佐渡おけさ ★

 時間になったので、ロビーに。鬼の面を付けた人が勇壮な太鼓と舞を披露してくれた。坂月沢蚊さんも鬼太鼓は初めて見るという。佐渡おけさは2人の歌い手声にあわせて数人が踊った。2曲あったけど、途中で一太郎があいてしまったので坂月沢蚊さんと一太郎は部屋に戻った。二太郎も少しぐずりぎみ。曲は聞いたことがあったけど、踊りはちゃんと見るのは初めてだと思う。手の振りや足の運びが独特だと思う。

 ショーの後、土産売り場を見る。土産屋に入るたび、一姫は試食を楽しんでいる。豊栄へのお土産に朱鷺の土鈴と一姫が試食しておいしいと認定したル・レクチェと言う梨のゼリーを買った。佐渡では、柿とル・レクチェがとれるのかな。あちこちで柿木の果樹園を見かけたし、姉妹品にちゃんと柿のもある。そういえば、デザートは凍らせた柿だった。

 戻ってから、もう1度お風呂に。外が真っ暗で海は見えなくなってしまっていた。残念。部屋に戻って見ると一太郎はもう寝ていた。坂月沢蚊さんと、ここまで持ってきていた冷酒を飲んだ。坂月沢蚊さんは車の運転のしっぱなしでお疲れの様子。


★ 5月4日(日)★

 朝、早起きの一太郎はおじいちゃんとお散歩。虫捕りあみをもって目の前の海へ。あんまり収穫はなかったようだ。

★ 朝食 ???★

 昨日と同じ場所で、食事。子供たちにお味噌汁が出ないので聞いてみると、4人分の予約だからといわれた。確認してもらって、味噌汁を出してもらう。どうも係がバイトなのか、ずっと4人の扱いになってしまっている。困ったもんだ。海苔とか、温泉卵とかの、いわゆる旅館の朝食。

 ゆっくり出ることにして、一太郎と磯でヤドカリを捕まえてホテルに戻り一姫や二太郎に見せる。 前日に豊栄のお家でおばあちゃんに針金をもらって、小さいレジ袋をセロテープでくくりつけた虫捕り網?が役に立った。8時半ごろ出発。

★ 佐渡金山 ★

 朝早いので、やっているのか心配だったけど大丈夫だった。中に入って、人形や当時の仕掛けを見る。金鉱堀りは水との戦いだったようで、水をくみ上げる装置が良く出来ている。罪人が働いていたというけど、自発的に加わるには、やっぱり大変で危険な作業だったと思う。坑道を出て資料館へ入って、模型とかを見る。ありの巣のような坑道の様子や、当時の働いていた人々や、鉱山の周りで働く人、鉱山を出た後の金の流れなどが紹介されていた。昭和の終わりまで、まだ金が取れていたというのはちょっと驚き。

 金山を出て、道遊の割戸を走る車の中から見た。これは山がぱっくりと2つに割れたような形をしている。地震か、断層のずれでこうなったのかと思っていたら、家に帰ってパンフレットを良く読んだら、江戸時代初期の露天掘りの跡なんだそうだ。人の力で地形が変わってしまうなんて、すごい。


★ 焼き物 ★

 金山の後、無名異焼の窯元を見学。二人が、作業場で、ろくろの上の粘土で出来た湯飲みのようなものの底のところを削っていた。シュルシュルと、果物の皮のように粘土が削れて行く。簡単そう見えて、難しいんだろうな。よく見たかったけど、二太郎がいたずらしそうで落ち着かない。後から来た年配の人が焼き物の説明をしてくれた。赤い焼き物で、金山の土を使っているという。そのため、この焼き物を使うと寿命が延びるんだそうだ。とても硬く焼きあがるのだそうだ。その後、窯を見て売り場にはいった。売られている焼き物はそのまま赤いものと、釉薬で色づけされたものがあって、素朴な感じの焼き物だった。硬いというのもいいし、見た目にもいい感じだし、長生きをするとか縁起もよさそう。説明を聞いて1つ買って帰ろうかと思ったけど、結構いい値段であきらめた。

 見学はつまらなそうにしていた一太郎はお店の外の芝生で虫を探して遊んだ。虫はいなかったけど、カエルがいてしばらく遊んだ。

 時間が余ったので、両津港のそばの海でちょっと遊んだ。丸い、いろんな綺麗な色の砂利石の浜だった。石ころの浜なんて珍しい。一姫や一太郎は石を投げて遊んでいた。お土産に綺麗な石を幾つか拾った。


★ スタンプ ★

 2日に新潟港に行ったときからスタンプを集めた。佐渡の中あちこちの観光地にスタンプが置いてあって結構集まった。 「ジェットフォイル乗船記念」はジェットフォイルの絵。両津港の「佐渡国」は鬼太鼓。「ゴールドパーク」は金の袋を持った可愛いたぬき。「トキの森公園」は朱鷺。「金山」は金を掘る人。記念にとっておこうと思う。

★ 新潟へ ★

 両津港へ行きレンタカーを返して楽しかった佐渡ともお別れだ。ホテルはかなり???だったが自然が一杯残る佐渡は首都圏に近い観光地とは違う素朴な趣があって良かった。夏の海、秋の紅葉、冬の雪の時期にも機会(と金)があればまた来よう。ジェットフォイルに乗ると今度は2階だから景色が良い。今日は大和まで車の運転だから新潟港に着くまで寝ることにする。やがて港に着き車で豊栄に向かう。

★ 豊栄 ★

 豊栄のお家で、大和から土産に持って行ったお菓子を頂く。その後、苺が出された。たくさんあったのに、瞬く間に二太郎の口に消えていく。お母さんがどんどん追加を出してくれるけど、子供たちが、一日ご飯をもらえなかったかのような勢いで平らげていく。お兄さんはちゃんと食べられたのだろうか?食べたら、子供達はすぐに公園に行ってしまった。公園の藤棚は花盛りで、近くに行くと甘いにおいがする。白と紫の花があって、8割は白い。前に来たときは紫が多かったような気がするのだけど、気のせいかな。

 名残は尽きないけど、暇を告げて、荷物を車に積みなおして、また2台で、大和に向けて出発。渋滞が予想されるし、お父さんはいつも早く寝ているのに今日はどうしても遅くなりそうで心配なのだ。


★ 大和へ ★

 15時に出発する。何時に着くだろう?ガソリンを入れて高速に乗る。群馬までは渋滞も無く順調だ。伊香保辺りからの行楽客が合流してくると段々渋滞が出てくる。次第に暗くなり途中のSAでご飯にする。食べ終わってからも少し渋滞があるが全く動かないような渋滞で無いからまだ楽だ。暗くなってきて、後ろの車が見分けにくくなった。ヘッドランプの形を頼りに何とか見分ける。子供達は疲れたのか良く眠っている。特に二太郎は延々寝ている。旅行の前にぐずったときを心配してお菓子をたくさん買い込んでいたけど、二太郎は結構いい子にしていた。旅行の間困らせたのは、港でジェットフォイルが出発するのを待っていた間と清風苑のロビーにいたときだけだ。圏央道からはがらがらとなり快適だ。青梅で降りてからも殆ど渋滞は無く22時には大和に到着する。

 こうして2泊3日の慌しい旅行が終わった。時間が有ればもっとゆっくりした日程にしたかったが致し方ない。次は父が元気になったらまた計画しよう。

月岡温泉と佐渡の写真

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