御坂山〜黒岳(2003/02/01)単独


今度は河口湖へ

 山中湖北側の石割山〜長池山を去年12月、南側の大洞山〜鉄砲木ノ頭を先週行ってきた。今度は河口湖周辺の山へ行ってみよう。三ツ峠は以前行ったことがあるから今度は北側の御坂山から黒岳まで行ってみよう。しかし先週、一昨日と山に行っているから時間と体力しだいで御坂山止まりとなるかもしれない。しかも山中湖そばの山より400mほど高いし雪も結構あるかもしれない。前日は早寝して5:30に起き支度をして6:00に家を出る。天下茶屋にナビをセットして順調に走る。

登山口へ

 ところが小山町から三国峠を通りパノラマ台に向かう道が雪のため通行止めになっている。仕方なく籠坂峠経由で河口湖へ向かう。走りながら見る富士山は中腹に雲がかかっていてすっきりしない。新御坂トンネルまでは順調だったがトンネル手前から三ツ峠登山口へ向かう道は所々凍っていて慎重に進む。路肩の雪で道が狭くなりすれ違いに苦労する。三ツ峠登山口手前から路駐が増えてくる。天気が良いから三ツ峠に大勢登っているのだろう。天下茶屋に着くと路駐も多く通行止めになっている旧御坂トンネルにも駐車されている。トイレ前が空いていてそこに駐車する。ここから富士山は裾野左側が手前の山で欠けているが雲も晴れて綺麗だ。カメラを構えた人がいて丁度2階の雨戸を開け始めた天下茶屋の主人と今日の富士山について話している。朝方雲が中腹にかかっていたが今は晴れてきて駄目だと言っている。どうやら巻き雲の富士山を狙っていたようだ。

御坂山

 スパッツをして登山道に進む。軽アイゼンはまだ着けない。すぐに太宰治の記念碑があるが文字がよく読み取れない。撮りあえず写真に撮り先へ進む。この道は結構急勾配で息が切れる。さすがに一昨日も山に行ってきたから急登は辛い。それでも15分程で清八峠との分岐に出る。ここで水分補給して息を整える。清八峠(右)、御坂山(左)どちらへ向かう道も雪が濃いが凍ってはいないから軽アイゼンは着けないで左へ進む。登っていくと所々凍っている箇所もあり木に捕まったりしながら慎重に進む。一つ小さなコブを過ぎ次のピークを登ると御坂山頂に到着する。南に富士山が見えるが樹林が邪魔をして期待を裏切られる。山頂には10人ほどの団体がいて休憩したり軽アイゼンを着けたりしている。

軽アイゼンで快適に

 体調しだいでここで引き返すことも考えていたが、まだ10:10で体力も大丈夫そうだから先へ進むことにする。私も軽アイゼンを着けようとするが久しぶりで着ける向きを確認しながらで手間取る。団体の人達もどうやって着けるのとか言いながら賑やかだ。その間に団体の何人かは先へ向かい、着け終えた私も御坂峠目指して歩き出す。峠に向かい下り坂になるが軽アイゼンがあると滑らず歩きやすい。先週行った三国山より今日の雪は締まっていて潜ることもなく快適に進める。少し進むと送電鉄塔のそばからは富士山も良く見え先ほど先行した3人がカメラを構えている。右側には南アルプスも見える。私もここで写真を撮って先どうぞと道を譲られたので先へ進む。

なぜか迷う

 また暫く下っていくと御坂峠へ到着する。ここには御坂茶屋があり戸が開いているから声を掛けるが誰もいない。中を見るとお品書きが幾つか見える。そういえばガイドブックにも休業中と書いてあった。一息入れてから茶屋の左の道を進んでいくと少しずつ下っていくから小さなピークを巻いてから登っていくのかと思い歩いていると夫婦らしい二人連れとすれ違う。更に進むとずんずん下るし道も東を向いてくる。これはおかしいと思い地図を取り出し確認する。やはり間違えたようだ。

 引き返すがこういうときの登りは特に辛い。重い足を進めやっと御坂峠まで戻る。15分のロスだ。峠には先ほどすれ違った夫婦らしい二人連れも休んでいる。いやぁ道を間違えましたと言ったら黒岳ならこっちですよと茶屋の右手を通る道を指す。確かに標識を見てもそうなっている。自分でも先ほど峠に着いたとき標識は確認しているはずなのに休憩して景色を見ている間に忘れたようだ。方向音痴なのを再確認してしまった。

なかなか着かない

 今度は西に向かう道を歩き出す。踏み後もしっかりしていて歩く人は多いようだ。すぐにトイレと祠を過ぎ次のピークが見えてくる。だんだん急になり息が苦しくなってくる。帰りのことも考えペースに気をつけながら一歩一歩歩く。やっと登り終えると次のピークが見えてくる。ここで一休みしてまた歩き出す。次が黒岳だろうか?一旦下り快適な尾根道を歩くとまた登りになる。登りでは急にペースが落ちてしまう。それでも軽アイゼンのお陰で滑らないから気が楽だ。何とか登り切るとまた次のピークが見える。次こそ黒岳だろうと思いまた下る。更に登り返すとまだ黒岳は先だ。さすがにこのルートでは一番高いだけあり簡単には登らせてくれない。水を飲み一息入れて歩き出す。ここからはゆったりした道を登っていくとやっと黒岳山頂に到着する。

絶景を独り占め

 やっと着いた。しかしここは展望は無い。北へは釈迦ヶ岳へ向かう道と西に破風山、南の展望台へ向かう道があり早速展望を期待して南へ向かう。5分も行くと目の前に富士山がドーンと構えている。素晴らしい。眼下には河口湖が湖面の小波まで見えるほど良く見える。展望台の先から右を向くと南アルプスが白く綺麗だ。少し下を向くと破風山から節刀ヶ岳へ向かう尾根が続いている。東を向くと樹林越しにかろうじて三ツ峠が見える。誰もいなくて絶景を独り占めだ。足跡があったからきっと誰かお昼を食べていると思ったが先に進んだようだ。

 ちょっと脇に寄り雪面にシートを広げてご飯にする。今回もラーメンだが一昨日大山では具が無く寂しかったから今日はソーセージ、乾燥ワカメ、生卵を持ってきたのだ。ラーメンを作りながら蟹風味蒲鉾を肴に紙パックの酒を飲む。旨い。富士山を目の前にしながらの食事は素晴らしい。ラーメンが煮え乾燥ワカメ、生卵をいれ熱々のラーメンを食べる。旨い。やはり具沢山だと一層旨い。やっと体も暖まってくる。

ぼーっとする

 食べ終わった頃、3人連れがやってきた。御坂山にいた10人ほどの団体だと思っていたがこの3人は別グループだったようだ。彼らは展望台の先の方の雪がない場所に座りそこで食事の支度を始める。3人でいろいろ食材を持ってきて賑やかに話しながら何か作ろうとしている。話し声からうどんや餅、卵や野菜で鍋を作るようだ。甘酒もあるらしい。羨ましい。グループで分担して持ってくると食事も色々レパートリーが増えて楽しそうだ。そんな賑やかな声を聞きながら私は天気がいいから暫く富士山と河口湖を見てぼーっとする。

元気な団体

 さて、ゆっくりしたことだし帰ることにする。丁度そこに先ほど私が御坂峠から間違って南に下るときすれ違った二人連れがやってくる。挨拶を交わし荷物をまとめて黒岳に戻ると地図を眺めて佇んでいる男性が一人居る。南に少し行くと展望が素晴らしいですよと声を掛けると連れを待っているから後で行ってみますと言う。御坂峠へ向かい歩いていくとその人の連れらしい二人とすれ違い、すぐに御坂山で軽アイゼンを付けていたグループとすれ違う。

 暫く降りていくと今度は団体がやってくる。私が左に寄って道をゆずろうとすると先頭の人が40人の団体だから先どうぞと逆に譲ってもらう。雪道で1列に並んでいるから40人とすれ違うのも大変で時々道を踏み外すと膝までズボッと潜る事もある。それにしてもこの時期に雪道の中を40人もの団体と会ったのは初めてだ。中高年は元気だ。

今日は満足

 更に下っていくと祠に着き珍しく石仏に手を合わせ無事登山できたことを感謝する。宗教とは全く縁のない私なのだが。すぐに誰も居ない御坂峠に着く。しかし、何やら御坂茶屋から声が聞こえ覗いてみると二人連れが休憩している。挨拶をして茶屋の前で一休みする。何で行きはここで道を間違えたのだろう?不思議だ。

 ここからはまた登りになる。疲れが溜まってきて辛いが軽アイゼンで滑らないのが救いだ。送電鉄塔の辺りからまた富士山と南アルプスを見て休憩し先へ向かう。しばらく進むと御坂山に到着する。今は誰も居なくて静かだ。ここで水を飲むと今日持ってきた500mlのペットボトルが空になる。後は汗を掻くところもないし下まで持つだろう。清八峠への分岐を右に折れると雪が消え土の道になる。軽アイゼンを取ろうか迷ったがまだ所々凍っている所もあるから少々歩きにくいがそのまま進む。やがて太宰治記念碑を過ぎ天下茶屋に到着する。先週、一昨日と歩いた疲れから今日は大して歩けないだろうと思っていたから黒岳まで歩けて満足だ。

怒られる

 ここからの富士山を眺めトイレ前の車に向かうと茶屋の主人らしい人がいて挨拶するが、何か険しい顔をしていて怒っているようだ。近付いて行くとトンネル前に車を止めたか聞かれるが、トイレ前のこの車だと答える。話を聞くとトンネル前に止めた車のせいでバスがUターンできず雪掻きをしたのが大変だったらしい。その後、くどくどと登山者のマナーについていろいろ文句やら説教をされる。随分怒っているようなので適当に相槌を入れながら半分聞き流す。せっかく良い気分で下りてきたのに台無しだ。結局トイレ前は止めても良かったようだ。(それならトンネル前にはバス転回のため駐車禁止とか看板を出せば良いのにと思ったがあえて黙っていた)

忍野八海

 さて、気を取り直し支度を解いて車に乗る。喉がからからで中に置いてあったお茶を飲み出発する。道は相変わらず凍っている所があり下りだから余計慎重になる。無事、新御坂トンネルまで下り前から行きたかった忍野八海へ向かう。現地に着き買い物をすれば駐車無料になる土産物屋に止め、家から持って来た5Lのポリタンクを持っていこうか考えるが、それを持って観光地をうろうろするのも変だしまずは水を汲めるところを探すことにする。そこから少し歩くと最初の湧池が見えてくる。さすがに水の透明度が段違いで池の底が良く見える。先に進むと大きな湧水池があり、イワナやニジマスが泳いでいる。水深は一番深いところで10mもあるらしいが底が目の前に見える。余りに綺麗だから深さを感じられない。こんな綺麗な水の中を泳ぐ魚も気持ち良いのだろう。

観光地ゆえ

 ところで日差しが逆行で反対側に回りたいがそちらに行くには土産物屋の中を通らないと行けないようになっている。しかも水飲み場もそちら側にしかないとはどういうことだろう?仕方なく客引きの声を無視しながら土産物屋の中を通り(先ほど駐車した所で買わないと駐車料金がかかってしまう)池の反対側へ回るとこちらからは本当に水が綺麗に見える。早速水飲み場へ行き柄杓で水を飲んでみる。美味い。毎日でも飲みたいものだ。こういう作りになっているからペットボトルやポリタンクを持った人も見当たらない。湧水で有名な所なのに自由に水を汲めないようにしているのは釈然としないが観光地ゆえの地元の人達の生活もあるから仕方ないのかも知れない。

水を得る

 池の様子を写真に撮って外に出る。湧水で作った豆腐を売っていて無性に食べたくなる。冷たいのとお湯で温めているのとあり、寒いから暖かい方を一丁買う。店の人が醤油と辛みそをつけてくれベンチに座って食べる。旨い。水が美味しいと豆腐の味が全然違う。ビールも飲みたいところだがすぐ運転するから我慢だ。一丁を軽く平らげ先ほどの駐車場に戻る。こちらでは水の試飲ができる建物が隣接しているが勝手に汲むことはできず、代わりにポリタンクに秤売りで地方発送までしている。ここで水を買うのは馬鹿らしい。

 半分諦め駐車場の土産物屋に入りお菓子とワインを買い店のおばちゃんに勝手に水を汲めるところが無いか聞いてみると店の横にある車庫の蛇口(見た目は水道のよう)から汲んでいいと言われる。この辺の家は全て地下水を使っているらしい。早速、車に戻り家から持って来た5Lのポリタンクに水を満たす。やっと水を汲むことができた。

温泉へ

 次は温泉だ。前回山中湖そばの三国山に来たとき行き損ねた紅富士の湯へ行ってみよう。湖畔の道路から幟がでていてそこを右に曲がる。少し上っていくと随分と広い駐車場に着くが駐車待ちで当分入れそうにない。前回タクシーの運ちゃんがあそこは混むよと言っていたが正にその通りだ。仕方なく来る途中に見えたかんぽの宿に向かう。少し戻って宿の駐車場に止め中に入ると4時過ぎからは日帰り入浴の人は休憩室は使えないらしい。ロビーでは休むことができるというので700円払い風呂へ向かう。

 中は結構空いていて景色は楽しめないが人気で混むところより良いかも知れない。客層は宿の性質から初老の人が殆どだ。内湯と露天に浸かり今日の疲れを癒す。気持ち良いひと時だ。風呂から上がり2階の自販機でビールを買いソファで飲む。つまみを食べれるところがないのがちょっと残念だ。少し休んでから家路に向かおう。最近は富士周辺の山が多いが次はどこへ行こうか?


山行データ
山行日: 2003/02/01 晴れ
山: 河口湖町 黒岳(1,793m)
コース&時間: 天下茶屋(9:20)御坂山(10:10)御坂峠(10:35,10:50)黒岳(11:40,12:35)御坂峠(13:05)御坂山(13:35)天下茶屋(14:10) 18,900歩
同行者: なし
参考ガイドブック: '02山と高原地図31富士・富士五湖、ヤマケイjoy2002冬、富士山の見える山60選
温泉: かんぽの宿山中湖(700円)
写真: 黒岳の写真


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