下の子を背負子に背負っての家族5人でのハイキングが陣馬山、岩殿山と続いているが、一ヶ月前に行った城山のジャンボかき氷の味が忘れられず今度は家族を連れて行く事にした。
　車でいつものように高尾山口近くの神社に駐車し靴を履き直し子供を背負って登山口に向う。

　高尾山は何度も来ているが単独や上二人の子供と来るときは沢コースや稲荷山コースで登っているが、今日は下の子を背負っての登りなのでケーブルカーにする。休みなので結構混んでいて一本待って乗る事ができた。ケーブルカーだとお年寄りや子供連れも多い。発車するとすぐに勾配が急になり座席に座っていても体が滑りそうになる。車外の景色を見ていると間も無く頂上駅に到着する。

　ケーブルカーを降りるとしばらくは舗装路なので下の１歳半の子も靴を履かせて歩かせる。嬉々として歩き始めるがよたよたして通行人の邪魔になるのを何とか手を引きながら進む。途中で擦れ違う人達に小さいのに偉いねなどと声を掛けられながら薬王院に向う。階段の前で子供を背負って登り始める。背中で子供がはしゃいで動き回るのでバランスが崩れそうになる。急な階段なのでしっかり手すりに捕まりながらゆっくりと歩く。神社を抜け更に上に向う。やがて頂上近くの広い道になり子供を降ろして頂上へ向う。
　頂上に着くとそこは大勢の人達で溢れかえらんばかりだ。今日は曇りなので見晴台からも富士山は見えない。去年の秋にも子供を背負ってここまで来たが今より軽かったにも関わらず結構きつかったのを思い出す。空いたスペースを見つけシートを広げ一休みする。さて、次は城山だ。

　高尾山から下ると一丁平までは緩いアップダウンだ。今日は城山まで行くので一丁平を巻いて進む。途中の道端にはバッタや蝶が多く中の子が喜んで捕まえようとするが中々素手では捕まえられない。そのうち背中ではしゃいでいた子がおとなしくなるとやがて眠ってしまう。静かだ。しばらく進みちょっと立ち休みしていると擦れ違うおばさん達が背中で寝ている子を見て気持ち良さそうに眠ってるねと声を掛けて行く。

　やがて城山に到着する。シートを広げ、まだ寝ている子をそっと降ろす。やっと一息着ける。去年の秋に来た時は一丁平までで肩と腰の痛みがひどくなりここまで来れなかったが、今回は最初の30分は重さを感じたがその後は大して疲れなかった。ハイキングを続けて大分体力が付いたのだろうか。
　さて、早速かき氷だ。でかいから二つで十分だと妻に言い、やがて二つ持ってくる。やはりでかい。一ヶ月前に単独でここに来て初めてジャンボかき氷を食べ、その大きさを家に帰ってから家族に伝えたが私が大袈裟に言っているだろうと高をくくって居た妻と子供たちもあまりの大きさにビックリしている。高く積んで有る氷をこぼさないように食べ始める。
　するとぐっすり寝ていたはずの下の子がむっくりと起き上がりこちらへやって来る。食べ物には敏感なのだ。お腹を壊すといけないので少しずつやるが早く早くと催促する。さんざん散らかした後、やっと皆で食べ終わる。5人で２つでも結構多かったようだ。その後楽しいランチタイムとなり、食べ終わると私はシートに寝そべりのんびりする。

　私が気持ち良くうたた寝をしている間に子供達は虫取りに興じる。バッタ、コオロギ、カマキリがすごくいるようで歓声が聞こえる。近くにいるおじさんが手伝ってくれているようだ。しばらくすると一杯捕れたよと言って子供が帰って来る。見ると袋に10匹ほど入っている。私も起こされて付き合う事になる。今度は逆方向の叢に向う。歩くと足元から虫たちが跳ねるほど沢山いる。しばらく童心に返って虫取りを手伝う。

　たっぷり遊んだ後、虫を逃がして帰ることにする。高尾山まで所々で下の子を下ろしてのんびりと歩く。まだ早い時間でこれから城山へ向う人達と擦れ違うと決まってこんな小さいのに偉いねなどと声を掛けられる。しばらく歩き高尾山頂を巻いて下りに掛かる。来た道と変えて吊橋コースで山頂駅に向う。このコースは狭いので子供を背負ってのんびり歩く。肩が痛くなってきた頃、山頂駅に着きケーブルカーで下る。
　駐車場で靴を履き替え藤野町のやまなみ温泉に向う。温泉はそんなに込んでいなくて最初場慣れしなかった下の子も慣れてくるとはしゃいで楽しそうだ。今日もたっぷり汗を掻き温泉が心地良い。のんびりと疲れを癒した後、自宅に向う。