塔ノ岳(2001/9/1)単独


三度目の正直なるか?

 今年の3月に表尾根からの塔ノ岳に2回チャレンジしているが、1回目はヤビツ峠から三ノ塔まで行ったが天気が悪く引き返し、2回目は烏尾根より登り行者ヶ岳過ぎの鎖場・痩せ尾根に怖れをなして諦めたのが心残りで、今回は3度目のチャレンジとなった。

まずは三ノ塔

 まずはヤビツ峠より三ノ塔を目指す。いつも膝が痛くなるので意識してゆっくり登る。今日はハイカーが多く挨拶をしながら登って行く。暫くすると頂上に着く。ここまでは以前通った所なので順調だ。頂上で息を整えながら今日は塔ノ岳まで行けるのだろうかと不安がもたげて来る。結構私は怖がりで他の人ならなんであんな所が怖いのだろうと思えるような所でも怖くて体が硬くなる。不安を抱えながら次のピーク烏尾山へ向う。

烏尾山

 下りに向おうとしたとき一人の外人に出会う。たぶん、アメリカ人だろうか。日本語であの下に見える小屋は何かと聞いてくる。烏尾山荘だと答えるとサンキューと行って下って行った。私も下り始めるがその人はホイホイと下って行き、あっという間に見えなくなってしまう。この下りは始めてだが結構急で恐る恐るゆっくり下る。何とか無事烏尾山頂に着く。丁度その時先程先行して行った外人が烏尾小屋から出てくる。何か飲食して来たのだろうか。私が休憩している間にその人は先へ進む。私も少し休んで行者ヶ岳ヘ向う。

岩場、痩せ尾根に再挑戦!

 息を切らせながら行者ヶ岳に到着する。少し疲れてきたようだ。この先は鎖場と痩せ尾根があり、以前烏尾尾根から登って来た時に怖くなって引き返した所だ。十分休んだ後、書策小屋へ向う。すぐに鎖場に差し掛かる。丁度3人連れの人達が下ろうとしている。前の二人は難なく下り、3人目の人が恐る恐る前向きに降りようとしている。足場を探して逡巡しているのを見て後ろ向きに鎖に捕まって降りた方が楽ですよと声を掛ける。私自身、前来た時は恐々降りたのに今回は人が降りるのを見ていて落ち着いてきた。次は私の番だ。余り鎖に頼り過ぎないようにしながら後ろ向きに降りて行く。無事降りれた。2回目だとこんなにも怖くもなく楽なのかと思う。岩場を過ぎると痩せ尾根だ。ここも難なく通過する。少し行くと鹿が登山道の真中でノンビリしている。写真に撮り近づいて行くと叢に消える。

良く会う外人

 すぐに書策小屋に到着する。また先程の外人が小屋から出てくる。偶然だ。私が休んでいる間にその人は新大日に向う。私も少し休んで先に進む。息を切らして新大日に到着する。ここでは先程の外人がテーブルで休んでおり私もそばのテーブルに休んでいると木ノ又山荘へ向って行った。先程から同じパターンだ。たぶん向こうも良く会うなと思っているかもしれない。また少しして私も出発する。次に木ノ又山荘に到着する。小屋を覗くと先程の外人がいた。どうやら小屋毎に寄っているようだ。私は小屋には寄らず少し休憩して塔ノ岳を目指す。結構疲れが溜まってきて辛い登りとなる。

塔ノ岳

 途中何度も小休憩をし大山を振り返りながらやっとの思いで塔ノ岳に到着する。前回大倉尾根のコースでも来たが今回の表尾根の方が昇降が有り辛かった。ぐるりと辺りを見まわす。生憎曇りで富士山は見えないが近くの山や相模湾、房総半島まで見え爽快だ。大勢の人が思い思いに休憩したり食事をしている。空いているベンチに腰掛けビールの缶を空ける。家で凍らせて来たのが丁度頃合で旨い。疲れた後のビールは格別だ。その後、ラーメンを作っていると先程の外人が登ってきた。すぐに尊仏小屋に消える。やはり全ての小屋に寄っているようだ。日本語が上手いので山の話とかを聞いているのかもしれない。
 ラーメンが出来上がる。直接火に掛けるタイプで横浜家系のラーメンだ。インスタントと比べると随分高かったが食べて見ると結構いける。冷凍でもなかなかの味だ。食べ終わりお腹が一杯になった所で昼寝とする。

ピストン下り

 30分程昼寝してから下ることにする。ヤビツ峠に車が止めてあるのでピストンとなる。まだ少しアルコールが残っているのでゆっくり下る。途中でまた鹿に出会う。道の脇で草を食べている。ここの鹿は人を怖がらないようだ。下りは気分的に余裕があり、景色や花を眺めながら降りて行く。書策小屋を過ぎ岩場に差し掛かると初老の人が岩を登っている所に出会う。私も続き岩場を過ぎると先にどうぞと譲られる。追い越して進み烏尾山頂に到着する。少し休んでいると先程の初老の人がやって来る。また挨拶をし私は先に進む。しばらく進み三ノ塔に到着する。ここでも私が休憩していると先程の人がやって来る。また挨拶をして私は先に向う。何だか上りの外人と私の立場を逆にしたような展開だ。
 二ノ塔を過ぎ少し暗くなった道を下っていく。富士見山荘まで着きコーヒーを飲む。山行後にゆっくり飲むコーヒーは格別だ。

山行の後

 今回は3回目の挑戦で表尾根を縦走できて満足だ。しかし大倉尾根に比べると登り下りが多く非常に疲れた。それでもこちらのコースは一つ一つ目標があり景色が変わるので気持良い。
 やっと塔ノ岳まで行けたが丹沢の核心部まではまだ行けていない。今後体力を付けて一泊ほどの縦走も経験してみたい。


山行データ
山行日、天気: 2001/9/1 曇り
山: 丹沢山塊 塔ノ岳(1491m)
コース&時間: 9:10ヤビツ峠-9:30富士見山荘-10:35三ノ塔10:45-11:5烏尾山11:15-11:55書策小屋12:00-12:20新大日-12:50塔ノ岳
下り 14:00塔ノ岳-15:30烏尾山-16:00三ノ塔-16:50富士見山荘
累積歩数:ヤビツ峠→塔ノ岳13478歩、→富士見山荘25843歩
同行者: なし
参考ガイドブック: 富士山の見える山60選
温泉: なし
写真: 塔ノ岳の写真



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