茅ガ岳(2001/10/7)単独


深田久弥氏終焉の地を尋ねる

 ハイキングをしているとどうしても深田久弥氏の名前を目にしたり耳にする機会が多い。どこの山に行っても百名山の話題を口にする人と会う。私は百名山には余り拘っていないが氏の終焉の地、茅ガ岳には一度行って見たいと思っていた。ガイドブックを見ると危険な所もなさそうだし、私でも登れそうだ。韮崎で地理的に遠い為、早起きをして向う事にする。

いきなり迷う

 4:00に起き支度をして4:30に出発する。まだ真っ暗だ。こんな時間に出かけるのは初めてだ。さすがにこの時間だと快適に走れる。いつも渋滞する相模湖辺りも難なく通過し、20号を快適に走る。途中コンビニに寄り、朝食のパンを食べる。8時前に深田記念公園駐車場に到着する。広い駐車場だ。車の数は20台ほどだろうか。公園から登山道に向う。駐車場脇の砂利道を進み深田記念公園に出る。ここから林道を進もうとするが地図では北に向うように書いてあるが道は西に向っている。先を歩いていた夫婦と思われる2人連れもおかしいと気付いて戻って来る。どうやらいきなり道を間違えたようだ。少し戻ると分岐が有り、標識にちゃんと茅ガ岳と書いて有る。駐車場からくる角度だと裏側に隠れて見えなかったのだ。

登り

 気を取りなおして2人連れと登山道を歩く。私がもっているガイドブックのコピーは何なのか尋ねられる。富士山の見える山60選だと答える。その人達は中央道から車で行ける山というガイドブックを使っているそうだ。2人はのんびる行くとの事でお先にと挨拶をし林道を女岩に向かう。やがて石がゴロゴロしてきて女岩に到着する。公園から1時間だ。10人ほどのグループが休憩している。水量は多くないが冷たい水を手に掬い飲んでみる。旨い。
 少し休憩し先に進む。ここからは右に巻いていくような道だが随分と分かりにくい。急な道を息を切らせながら登ると少し楽な道になる。暫く進むとやがて敷島との分岐点に出る。ここで少し休憩する。少し登ると深田久弥氏の碑が有る。思っていたより意外と小さい。誰が供えたのだろうか花が添えて有り、なぜか小銭も添えられている。他にも人がいたので帰りにゆっくり寄る事にし、頂上に向う。ここからはつつじの間を岩場が連続する登りだ。

お腹一杯!

 息を切らせながら登って行くとやっと頂上に着く。まだ10時前なのに15人ほどいるだろうか。展望は全く効かない。廻り一面真っ白だ。それでもせっかく来たので頂上の標識を前に近くの人に写真を撮ってもらう。朝早く出てきたのでお腹が空き早めの昼食とする。ビールを出すとまだ凍っているのでそのままストーブに乗せ火を着ける。先程写真を撮って貰った人が何してるんですかとびっくりしている。まだ凍っているんで解かすんですよと話すと笑われる。ビールを解凍しソーセージを網に乗せ焼き始める。ジュウジュウと焼き立てのソーセージをつまみにビールを飲む。旨い。山で食べるとどうしてこんなに旨いんだろう。おにぎりとカップラーメンも食べて満足だ。

下り

 さて、まだ10:30で十分時間があるので金ガ岳に向うか考える。私の持ってきたガイドブックのコピーでは金ガ岳までの地図が無い。初めての所で地図も無いのは危ないと思い天気も悪く展望も期待できないのでまだ早いが下ることにする。来た道を戻ると次から次へと登ってくる人々に出会う。一様に頂上まであとどのくらいか聞かれる。それらに答えながら深田久弥氏終焉の碑まで下る。丁度誰も居ないのでゆっくり手を合わせる。私はハイキングを初めてまだ2年ほどだが今後もまだ行っていない山々にいつまでも元気に登りたいものだ。

また迷う

 敷島分岐まで戻り膝が痛くなってきたのでダブルストックにして女岩へ下る。この下りでも息を切らせた大勢の登る人々に出会う。早いですねと声をかけられる。いつもは登り始めが遅いので今日は逆の立場だ。女岩近くまで下るとどうも登山道を外れたのか踏み跡がはっきりしない。うろうろしているとちょっと離れた所に登りらしい2人連れが林越しに見え、女岩はまだですかと聞かれる。どうやら私は女岩を反れて別の道を下っていたらしい。2人連れがいた方向に何とか藪を超えて登山道に戻る。少し登り返して女岩に着く。危うく迷う所だったのでホットする。ここで水筒に残っていたまずい水道水を捨て岩清水を満タンにする。帰ってからのコーヒーが楽しみだ。
 おいしい水を飲んで休んだ後、林道を下る。ここからは1本道だ。この辺から天気が良くなってきて日差しが見えて来る。やはり金ガ岳まで行くべきだったかと後悔する。しかしいまさら遅い。気を取り直して林道を下る。息を切らせながら登ってくる何人かの人々に出会う。こちらは余裕の下りで早起き登山は気持良いものだ。林道を降りきりと公園に向う。ここに深田久弥氏直筆の記念碑があり「百の頂きに百の喜びあり」と書いてある。有名な山でなくてもどの山に行ってもそれぞれの喜びが有るものだ。
 駐車場に戻ると車の数が多い。50台ほど有るだろうか。それでもまだ駐車スペースは空いている。さすが人気の山だ。

温泉

 帰りはどこの温泉に寄ろうかとガイドブックを見ると笛吹川のほとりのはやぶさ温泉が紹介してあり電話して場所を聞きそこへ向う。しばらく快適なドライブの後、牧丘町の温泉に着く。内湯はぬるめでゆっくり浸かるのに丁度良い。外の露天風呂にも入る。天気が良くて気持良い。こちらもぬるめだ。まだ早いせいか数人しかいなくて快適だ。のんびり浸かって山行の疲れを癒す。後はのんびりと帰るだけだ。

データ

コース&時間:深田記念公園→(1:00)女岩→(25)敷島分岐→(20)頂上→(45)女岩→(35)深田記念公園
はやぶさ温泉:東山梨郡牧丘町隼818-1 (0553-35-2611)
参考ガイドブック:富士山の見える山60選




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