生藤山(2001/12/02)単独


寝坊する

 朝5時に目覚ましで目が覚める。しかし頭痛が酷くてまた寝てしまう。次に目が覚めるともう6時だ。今日は早起きして東京都最高峰の雲取山に行こうと思っていたがこれからではもう間に合わない。相変わらず頭痛はするが天気も良く出かけないのは勿体無い。近場の山でどこに行こうかと考える。ガイドブックを広げ標高差もあまりなさそうな生藤山に決める。行って見て体調次第では醍醐丸あたりまで足を伸ばす事もできそうだ。行き先が決まり早速支度をして駐車場に向かう。
 カーナビをセットしレーダー探知機をonにして藤野町に向かう。すぐコンビニに寄り朝食のパンと昼食を買いガイドビックのコピーを取って再出発する。パンを食べながら薄暗い中を走る。頭痛がまだするがそれでも朝の渋滞が無い中を走るのは気持ち良い。

石盾尾神社はどこ?

 やがて陣馬の湯入り口を過ぎ目印の東相模ゴルフ場のそばまで行く。しかし石盾尾神社が無い。そのまま暫く行くと道は更に細くなり右手に神社入り口が見つかる。しかし名前が崩した文字で何と読むのだろう。どうやら軍刀利神社入り口のようだ。行きすぎたようなので狭い道でUターンし引き返す。ゴルフ場を過ぎて少し行った所に来る時は気が付かなかった神社が見つかり路肩に止めて見ると石盾尾神社だった。カーナビもDVDタイプなら地図に載っているのだろうか?
 石盾尾神社横の道を進んでしばらく行くと何と通行止めになっている。ガイドブックでは林道を最後まで詰めると5台ほどの駐車スペースがあると書いてあるが今は行けないようだ。仕方なく下まで戻ることにする。戻る途中ハイカーが登って来る。神社まで戻ると丁度バスが行った後のようで10人ほどのハイカーが準備運動をしている。

甘草水を目指す

 神社前に駐車スペースが有りそこに止めて靴を履き替える。寒い。暖房の効いた車から出るとさすがにもう12月だ。ジャケットを着て時計を見ると9時だ。神社に寄ってみると若いお手伝いだろうか落ち葉を竹箒で掃いている。駐車した事を断り神社正面へ向う。今日の安全を祈り賽銭を上げる。いよいよハイキング開始だ。
 車で降りてきた車道を登り始める。少し登ると生藤山入り口の標識が有る。左の道を入っていく。すぐに右手に小川のせせらぎが聞こえる。この水の源に甘草水が有るのだろうか?楽しみだ。しばらく薄暗い中を車道が続く。やがて車道が途切れ歩きやすい土の道になる。

気持ち良い尾根歩き

 体が暖まってきてジャケットを脱ぎザックにしまう。ジグザグに杉林を抜けて行くとすぐに林道に出る。向かいの登山道を入りまた薄暗い林の中をジグザグに登って行く。やがて前方に先程神社前にいた7人のグループが見えて来る。今日は風邪気味で体調も良くないので少し離れて後ろを付いていく。こういう時近付き過ぎると決まって先にどうぞと譲られてしまうのだ。そのまま距離を保ちつつ進むとやがて頭上が明るくなって来る。すぐに佐野川峠に着く。右手は鎌沢方面と書いて有る。正面に展望が開けているが陣馬山方面だろうか?
 ここで少し休み左手に進む。ここからは広くなり両側に桜の有る歩きやすく気持ち良い尾根道となる。傾斜も緩やかだ。軽快に落ち葉を踏みしめながら歩く。ポカポカと暖かく長袖の下着に山用のシャツでも暑い程で袖まくりして進む。それにしも今日は風が無く気持良い。

伝説の甘草水

 少し登るとベンチの置かれた甘草水広場に出る。ここからは富士山を始め展望が素晴らしい。しかし今は少し桜の枝が邪魔だ。春には素晴らしい桜越しに富士山を眺められるのだろう。何組かのハイカーが休憩している。甘草水まで100mの標識がありザックを置いて見に行く。少し下って行くと左手にちょろちょろと涌き水が出ている。これが伝説の甘草水か?水量が少なくちょっと残念。飲もうか迷うが体調も良くないので帰りに寄ったら飲むことにして戻る。

展望の三国山、生藤山

 更に北に向う。気持良く歩いているとすぐに三国山に到着する。ここからの眺めは先程の甘草水広場より更に良い。遠くは南アルプス?だろうか白い山並も見える。記念に写真を撮る。ベンチが幾つかあり大勢休憩したり写真を撮っている。少し休んで生藤山を目指す。少し下ってから登り返しとなる。ここまでは急な登りが全く無かったがいきなり岩場の急登となる。少し登ると左下からガサガサと音がして何か獣が上がってくるのかと思い不安になる。しかし何の事は無い。生藤山の巻き道を誰かがこちらに向かってくるだけのようだ。
 ほっとして歩き出すと一踏ん張りで生藤山頂上に出る。素晴らしい。先程の三国山より10m程高いだけなのに更に展望が開けている。富士山方面は勿論、丹沢方面、奥多摩方面とぐるっと見渡せる。ここには初めて来たが甘草水広場、三国山、生藤山と少し登る毎に展望が開けてなかなか楽しい所だ。

早い昼食

 まだ10:30だがお腹が空いたので早くも昼食にする。今日はハムとソーセージを持って来たので網で焼いて食べることにする。コンロを出して串刺しにしたソーセージを焼く。煙が香ばしい。焼けたソーセージをビールのつまみにしながら食べる。旨いがちょっと中身が冷たい。表面は焦げているが丸いソーセージはすぐには焼けないようだ。やはり茹でたほうが良いのかな?次はハムだ。適当に切って持って来たのを網で焼く。脂身が溶け良い色に焦げて来た所で食べる。これは旨い。網で焼くにはこの方が良いようだ。
 ポカポカの天気の中、こんな安上がりで旨い物が食べられるとはなんて贅沢だろう。極上の気分で食も進む。ソーセージとハムを全部平らげ続いておにぎりに味噌汁だ。ああ、旨い。こんな小春日和の中、旨い物を食べてとても幸せな気持ちになる。

醍醐味?

 早い昼食を食べている間に次から次へと登山者がやって来て賑やかになる。狭い頂上はすぐに一杯だ。それでも私がのんびり食べている間に写真を撮って一休みした人達は次々と連行山方面に去って行き急に一人になる。さて、ゆっくり休んだ所で降りるかもう少し先に行くか考える。汗を掻いたせいか頭痛は治り体調は悪くない。まだ時間もあるのでとりあえず連行山まで行くことにする。登り同様結構急な下りだ。雨の日は要注意だ。木に捕まりながら慎重に下る。降りきるとゆるやかな尾根道になる。落ち葉を踏みしめながら気持ち良い道を歩く。右手が開けている所が多く富士山を見ながらの快適な尾根歩きだ。日差しが暖かい。とても12月とは思えないほどだ。
 やがてベンチと標識がある連行山に到着する。ベンチでは一組の夫婦と4人のグループが休んでいる。そのグループはここで昼食とするか醍醐丸まで行ってからにするか相談していたが、一人が「醍醐丸まで行った方が弁当が美味いんだよ。だって醍醐味があるから。」と言って皆を笑わせる。拍手だ。やがて去って行き夫婦と私だけになる。北を望むと奥多摩の山並みが見える。何山かわからず夫婦に聞いてみたが知らないようだ。いろいろ情報交換した後まだ12時だが醍醐丸までは距離がありそうなので戻ることにする。

やがてせせらぎと?の音が

 来た道を引き返す。一度歩いた道は安心だ。のんびりと歩いて生藤山は迂回し三国山へ向かう。三国山に着くと大勢の人達が昼食を食べている。再度富士山を眺めてから甘草水方面へ下る。程なくベンチのある甘草水広場に着く。登りで見た時より遠くが霞んできているがそれでもまだ富士山は見える。何度見ても良い物だ。
 少し休んでから石盾尾神社目指して下る。今まで明るい尾根歩きだったが急に暗い植林の中となる。しばらく下ると林道に出る。更に下ると左手に沢のせせらぎが聞こえて来る。そのうち下の道路だろうかバイクの音が聞こえてくる。生藤山入り口の標識まで下り後は神社まで車道をすぐだ。広い車道を歩いているとまたバイクの音が聞こえて来る。

おお、なんて事だ!

 今日は素晴らしい展望と気持良い尾根歩きが楽しめたなと考えながら神社に着く。しかし何てことだ。神社前の道路と駐車場が暴走族の溜まり場になっていてバイク40台、車10台ほどが止まっているではないか。これでは車が出せない。取り合えずグループの間を進み荷物を車に乗せ靴を履き替える。乾いた喉に残ったポカリスエットを流し込みながら注意して様子を見ていると案外大人しそうな集団だと分かる。昼間だしピリピリした雰囲気では無い。しかも車道の片側1車線は開けているし空ぶかしをひっきりなしにするでもない。バイクも随分古いのが多く私がバイクに乗っていた頃のバイクもあり懐かしい。
 駐車場の反対側の歩道が何とか車1台通れそうなのを見て車に乗り込みゆっくりとUターンして反対側に向う。ぎりぎりの歩道を何とか通ってやっと駐車場から出る事ができる。片側1車線、車とバイクで埋まった横を通りすぎ無事帰路に向う。これが夜でピリピリしていたらどうなっていた事だろう。ホット胸を撫で下ろし、後は温泉に浸かって帰るだけだ。

データ

山:藤野町 生藤山(990m)
コース&時間:岩盾尾神社→(1:00)甘草水→(30)生藤山→(20)連行山
参考ガイドブック:分県登山ガイド12東京都の山
         富士山の見える山60選
温泉:藤野やまなみ温泉、3時間600円
生藤山の写真




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