櫛形山(2002/07/06)単独


アヤメを見に

 天気予報では曇りで展望は期待できそうにない。そこでアヤメが有名な櫛形山に行くことにする。花が好きな一姫を誘うが行かないとの返事。最近は子ども達も一緒に遊んでくれなくなってきたのは寂しいことだ。結構込みそうだから5時半には家を出る。八王子から中央高速に乗り甲府南ICで降りる。ナビの案内に従い池の茶屋林道に向かう。舗装された林道を暫く登ると富士山が見えてくる。今日は展望は期待していなかっただけに綺麗な富士山を見れて感動だ。すかさず車を停め写真を撮る。このあと曇っていけば山からは見えないかもしれない。

 更に進むとダートになり途中マイクロバス2台とすれ違う。いやな予感がする。だいぶ早めに出てきたつもりだがもう大勢の車で駐車場は一杯かもしれない。更に進み林道の脇道にも駐車している車が見えてくる。やはり駐車場は既に一杯だ。それでも脇道は空いている所もまだ有り,ぎりぎり一杯まで脇に寄せて駐車する。天気は晴れだ。このままだと富士山や南アルプスも見えるかもしれない。時間は丁度9時だ。

感動の展望

 駐車場前の大きな案内図にはコース毎の見所や南アルプスの農鳥岳、間の岳、北岳の展望図が書かれている。楽しみだ。この看板を写真に撮りたいが大勢のハイカーがいて全然空かない。少し待つが次から次へとハイカーが来るため人を写さずに撮る事は無理そうだ。仕方ないから帰りに撮ることにして登ることにする。登山道を東にジグザグに登っていく。
 先週乾徳山に行った筋肉痛がやっと取れたばかりでまだ足が重い。樹林の中の階段を登るのが辛くすぐに息が上がる。のんびり行こうと思っていたのに決まってグループの人たちに先どうぞと道を譲られる。仕方なく前に出て進むが息が苦しく早くも水を補給する。少し進むと樹林が開け明るくなる。更に進むと木の間越しに富士山が見える。早起きして来た甲斐があった。近くにいた人に早速記念写真を撮ってもらう。更に進むと開けたところから南アルプスが望める。先程の駐車場にあった展望図の景観が拡がる。気持ち良い眺めだ。

楽しく登ろう

 登山道にはあちこちに花があり写真に撮ったりしながら進む。早くもアヤメを一輪見付け写真を撮る。更に進むと点々とアヤメが咲いている。この分だとアヤメ平では満開だろうかと期待が膨らむ。少しすると小さなピークに到着する。三角点らしきものがあるが大勢人がいて近寄れない。ゴミ袋とゴミ拾いを持った若い3人連れがいて何やらパンフレットを配りながら説明をしている。どうやら清掃登山のボランティアのようだ。他にも櫛形町の腕章をした人たちにも出会ったがこの時期大勢訪れるハイカー達に安全登山や自然保護を呼びかけているようだ。我々が楽しく山に登れるのもこのような人たちの努力のお陰だ。ごみを残さず登山道を外れないように注意したい。

悲しい立看板

 小さなピークを過ぎると少し下りになる。登山道は整備されていてとても歩きやすい。ここは小さな子供やお年寄りでも十分歩ける所だ。所々南側が開けて富士山が見える箇所が有る。その都度写真を撮りながら進む。やがて櫛形山頂上に出る。大勢のハイカーで賑わっている。ここは展望はないがせっかく来たので記念写真を撮りたいが,山頂の標識の周りはなかなか空かず、その後ろの標高の標識だけ撮って先に進む。緩やかに下りながら進むと所々にアヤメが咲いている。

 更に進むとアヤメ平にまっすぐ向かう道と裸山経由で向かう道に分岐する。まずは右にアヤメ平へと向かう。どんどん下っていくと道が平坦になりアヤメ平に到着する。広場の真ん中には何やら看板が有り近寄ってみる。アヤメを持ち帰らないよう注意を促す看板だ。このような物を設置しなければならないとはそれだけ心ないハイカーが多いことだろうか。悲しいことだ。

ビールの熱燗

 アヤメ平をぐるっと回ってみる。道を踏み外さないようロープが張って有る道を進む。沢山のアヤメが咲いているがまだ五分咲き位だろうか?それでもこれだけのアヤメを見るのは初めてだ。子ども達や神さんを連れてきたらきっと喜ぶだろう。今日撮った写真を見せて誘ってみよう。時間は11時前だがお腹が空いたので早いお昼とする。久しぶりに持ってきたソーセージを茹でてビールのつまみにしようと思ったが肝心のビールがまだ凍ったままだ。コッフェルにソーセージと一緒に入れ燗をする。暖まりすぎないよう様子を見ながら取り出す。プルトップを引くとプシュッと泡が出てくる。丁度解けた頃合いで旨い。これがあるから山登りは楽しい。茹で上がったソーセージをつまみに食べる。旨い。ビールを飲み干した後、コンビニで買ったおにぎりを食べ味噌汁を飲む。最高の一時だ。

♪アヤメ アヤメ アヤメ〜♪

 のんびりくつろいだ後、戻ることにする。他のハイカーの話では裸山の方が良く咲いているらしい。そこで私も裸山経由で櫛形山に戻ることにする。少し戻るとすぐ分岐があり、右に裸山に向かう。アヤメ平はこのコースで一番標高の低い所だからまた登り返すことになる。先程飲んだビールが効いてきてちょっとした坂道なのにすぐ息が上がる。ぜえぜえ息をしながらゆっくり歩を進める。やがて大勢の人声が聞こえ裸山に到着する。こちらの方が大勢のハイカーでごった返している。誰かが話していたようにこちらの方がアヤメが良く咲いている。日当たりや標高の違いからなのだろうか。

 沢山のアヤメを見ていると頭の中にお魚天国のフレーズがぐるぐると回り出す。「♪アヤメ アヤメ アヤメ〜,アヤメを食べると〜???」そんなフレーズを聞きながら裸山を一周する。ここは草原の中に小高いピークがあり,そこをぐるっと回れるようになっている。ピークの上では大勢のハイカーが所狭しと弁当を広げて食べている。弁当を先程の広いアヤメ平で食べたのは正解だったようだ。ピークを少し過ぎると南アルプスが見える。今日は最高の日和だ。また写真に撮って進む。これから咲きそうな蕾のアヤメも写真に撮る。これは後何日で咲くだろうとか考えながら色んな蕾を見るのもまた楽しい。

最後の展望

 十分アヤメを観賞した後、櫛形山に向かう。平坦な道を快適に進むがまた登りになると途端に息が上がってくる。ビール一本なのにどうも調子がおかしい。風邪気味のせいかもしれない。やがて櫛形山に到着する。丁度お昼でここでも大勢のハイカーが弁当を食べている。休憩せずそのまま進む。一旦下ってまた快適な道を進む。途中南側が開けているところで,来るときは富士山がよく見えたのに今は真っ白で何も見えない。曇ってきたためもう展望は期待できない。山に来るのはやはり午前中の方が良い。すぐに三角点のある小ピークに到着する。ここまで来れば後は下るだけだ。暫く下ると開けた所からまた南アルプスが見える。良かった、西側はまだ曇っていなかったのだ。最後の展望をじっくり眺め、駐車場に向かう。

温泉にて

 駐車場に到着し、朝は大勢のハイカーでろくに見えなかった案内図の大きな看板を見る。今日通った所以外にも色々ハイキングコースがあるようだ。また来たときには他のコースにも行ってみよう。  さて,今日はどこの温泉に行こうか?朝来るとき池の茶屋林道に入る当たりで温泉の看板があったような気がする。暫く林道を降りる。今度はマイクロバスや大きな車とはすれ違わず林道入り口まで降りる。右に赤石温泉の標識があり、そちらへ向かう。暫く快適な道を進むと赤石温泉が見えてくる。道路の右手に旅館、左手に露天風呂があるようだ。早速,露天風呂に向かうが無人で勝手に風呂に入れるようになっている。随分不用心だ。一旦道を横切り旅館の方へ行くと宿の主人だろうか人がいて入浴料500円を払う。再度露天風呂に引き返し早速風呂に向かう。丁度前後して来た3人連れと一緒に行くと更衣室は男性用女性用は分かれているが風呂は混浴のようだ。露天風呂に行くと誰もいなくて4人で貸し切り状態だ。

 外から見えそうなワイルドな雰囲気の露天風呂だ。主人の手作りなのだろうかなかなか趣が有る。最近何処にでもある村営、町営の小綺麗な温泉にばかり行っていたが、こんな解放感のある露天風呂もなかなか良い物だ。風呂はちょっと熱めで長湯は出来ない。他に五右衛門風呂のような釜が有る。こちらは思い切り熱く火傷しそうな程だ。露天風呂の隣にはこれも手作りだろうかプールが有るがまだ営業してない。きっと梅雨が明けたら営業するのだろう。洗い場は狭く私は五右衛門風呂のお湯で体を洗う。体に掛けると熱くて飛び上がりそうだ。更に頭を洗うのに頭から掛けると正に目が覚めるような熱さだ。一通り洗い終わってまた湯船に浸かる。山行の後の温泉は気持ち良い。風呂に浸かりながら次は何処に行こうかと考える。楽しい一時だ。


山行データ
山行日: 2002/07/06(土)晴れ後曇り
山: 櫛形町 櫛形山(2052m)
コース&時間: 登山口(35)櫛形山(40)アヤメ平(50)櫛形山(30)登山口
歩行数: 登山口(6000歩)アヤメ平(8400歩)登山口 計14,400歩
同行者: なし
参考ガイドブック: 富士山の見える山60選
温泉: 櫛形町 赤石温泉 2時間500円
写真: 櫛形山,アヤメ平の写真


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