三ツ峠(2002/09/15)グループ


久しぶりの山行

 暫く山から遠ざかっていた。これも暑い夏のせいだ。手帳を見ると前回の山行は7月14日の大岳山だ。もう2ヶ月近くも行っていないことになる。家から江ノ島まで1時間ちょっとで行けるから、その年に一度でも海に行くともう暑い間は低山に登る気がしない。それでも少しでも秋の気配を朝夕の風や傾いて元気を無くした日差しに感じ始めると山が恋しくなってくる。そんな折、日和見山の会のkenさんより山行案内が来る。秋の第一弾として三ツ峠だ。この山へは去年の6月30日に一人で行ったのだが、随分暑く汗だくになりながら登った後の雄大な富士山が素晴らしかったのを思い出す。

 しかし、この時期なら快適に登れてしかも素晴らしい展望が得られるだろうと思い、早速参加表明をする。15日の予定日が近付くに連れて参加予定者も増えるが、肝心の天気が心配だ。

現地集合

 当日朝6時に起きる。天気予報では曇りで何とか今日一日は持ちそうだ。早速支度をして家を出る。車で行くことが多いのだが3連休の中日で河口湖方面では渋滞が必至なので電車で河口湖駅に向かう。八王子に早めに着き、どの電車に乗ればいいのか時刻表を見る。kenさんのメールでは中央線からそのまま河口湖まで行くホリディ快速があるようだが,どれだろう?中央線は高尾まで行き乗り換えをした方が良いのか今一分からない。時間も有ることだし取り合えず高尾まで行くことにする。高尾に到着し河口湖まで行く電車を待つ。その電車は連結車両で前3両が河口湖までで後ろ6両が甲府まで行くようだ。
 やがて入ってきた電車を見ると前の方は全て満席だ。仕方なく4両目に乗り大月で切り離すときに前へ移ることにする。電車に乗っていると少し晴れ間が覗きこのまま晴れるのを期待する。暫く中央線沿線の山並みを見ているとやがて大月に到着し前の車両に乗り換える。富士急行に乗るのは初めてだ。ここからは随分のんびりとしたローカル線の雰囲気だ。50分ほどのんびりと進み10:26にやっと河口湖駅に到着する。
 ホームに出るとkenさんたちが降りて来る。曇りにも関わらず予定の7人全員集合だ。kenさん、たーさん、いわさん、くにさんとやまさん、はたさんの女性2人だ。この二人連れは以前石老山で会ったよう気がする。時間が無いので挨拶もなしに早速バス停へ向かうと三ツ峠登山口行きのバスが入ってくる。何とこれが今日の最終らしい。山へ行く人は皆もっと早起きをして来るのだろうが、我々は千葉、埼玉、神奈川と色んな方向から来るからこれ以上早くは無理なのだ。

大渋滞

 早速バスに乗り込むと他の乗客も殆どが三ツ峠に向かうようだ。小学生らしい子供を連れた親子や女性のグループがいる。すぐにバスは発車し、三ツ峠登山口に向かう。がしかし、早速大渋滞にはまってしまう。河口湖畔を亀のように進む。歩いた方が早いほどだ。やはり3連休で湖畔ではしょうがない。すぐに天上山のロープウェー乗り場が右手に見えてくる。ここは民話のカチカチ山の舞台となった山らしい。ここから登って三ツ峠に行くルートもあるようだが残念ながらそのコースのガイドブックは持ってこなかったから何時間掛かるか分からない。暫く観光地を過ぎるまで辛抱だ。
 やがて渋滞を抜け御坂トンネルの手前を右折するとうねうねとうねったカーブをそれまでのイライラを晴らすように運ちゃんは豪快に飛ばしていく。狭い道でも毎日運転しているからためらい無くずんずん進む。私は自分では飛ばすほうだが人の運転は怖いのだ。

花がない

 やがて三ツ峠登山口に到着する。11時到着予定だったが、既に12時近い。女性2人と会話するとやはり以前石老山で会った2人だと分かる。ここで早めの軽食を取ることにする。  銘々軽く食べて12時に登り始める。といってもここからもう少しは舗装された林道を進む。すぐに駐車場とトイレのある登山口に到着しやっと土の山道になる。やはり歩くには土の方が気持ち良い。この道は頂上の山荘に荷揚げをするジープが通るようでかなり幅広の道だ。もともとこちら側は裏登山道だったようだが、今では三ツ峠入り口までバスが通っているから登山者が多いようだ。暫くジグザグの道を快適に進む。早くも降りて来る人たちとすれ違う。早くに起きて登ってきたようだ。
 登山道の左右を見ながら登るが今日は花が咲いていなくて被写体になるようなものが無い。暫く味気ない広い登山道を登っていく。車で通る道だから勾配がずっと同じで単調だ。やがて左手に木のベンチが見えてくる。ここからは御巣鷹山が見えるはずだが白くガスっていてぼんやりとしか見えない。登山道に引き返し先に進む。暫く進むと左手に立入禁止の看板が見えてくる。去年6月末に来たときはアヤメが綺麗に咲いていたが、今日は時期が違うから何も咲いていない。すぐに四季楽園に直接向かう道との二股に出るが木無山へと右へ進む。

展望なし

 少し進むと標識があり、天上山への分岐がある。これを左に進むとすぐに三ツ峠山荘前に出る。去年は突然ここから開ける雄大な景色にとても感動したが、今日は真っ白で何も見えない。残念。山荘を通り過ぎ方位盤のある広場に出る。テントが二つほど張って有る。泊まりがけで星や日の出を見に来たのだろうがこの天気では見れないだろう。食べるには落ち着かないから開運山方向に少し下りベンチのある場所でお昼にする。ベンチのそばには大きな白い犬がいてビックリする。人が乗れる程でかい犬だ。去年来たときは見かけず声だけ聞こえていたから山荘に籠もっていたのだろうか。はたさんの話ではこの犬は生まれてからずっと一度も山から下りていないらしい。kenさんが近寄っていって頭を撫でる。犬は嬉しそうに尻尾を振っている。案外大人しいのかも知れない。
 皆でベンチに腰掛け早速ご飯にする。じっとしていると結構寒い。ザックから上着を出して着込み、体の中から暖めるのにビールを出す。凍らせて来なかったからぬるくて今一だ。寒くてもやっぱりビールは冷えているのに限る。たーさんがいつものようにワインを開ける。有り難くお相伴に預かる。いわさんは具合が良くないようで女性二人も遠慮してたーさん、kenさん、くにさんと私で飲むが飲兵衛がいないからすぐには空かない。コルク栓だから飲まないと持ち帰れないが,ダルマを一本開けるたーさんだから大丈夫だろう。やがて私もお代わりし残りをたーさんが飲むとワインも空になる。私はいつもはビール一本だけだがこんなに飲んで大丈夫だろうか?
 ご飯を食べ終わり,展望は期待できないがせっかく来たんだから最高峰の開運山に向かう。ベンチの利用料100円を木に掛けた料金箱に入れ、少し下ると四季楽園の前に出る。すぐに富士見荘が有るがここは今日はやっておらず、予約のある場合だけ開けるようだ。そこからは登りの階段になるが先頭をハイペースで登っていると急にワインが廻って来て息が上がり始める。ペースを落として登っていくとアンテナの横に出る。アンテナ施設の柵の中には大きなアザミの仲間のようなものが大きな頭を垂れて幾つも咲いている。更に少し登ると開運山頂上に飛び出す。ガイドブックの三ツ峠の案内でよく見かける三ツ峠と書いた石の標識の前で記念写真を撮る。先程より少し雲が流れて近くの山や富士吉田の方だろうか町並みが見下ろせる。それでも富士山方面は厚い雲に覆われていて全く見えない。残念だ。

こっちには花が

 さて展望はまた来るときの楽しみにして降りることにする。ベンチの有るところまで戻り、どのルートで下るか相談する。来たときの渋滞は避けたいから三ツ峠駅方面に下る事にする。他には天上山に向かうルートもあるが距離的には三ツ峠駅方面の方が近そうだ。それに温泉の看板が出ている。kenさんを先頭に降り始める。すぐに二股に分かれているが古いkenさんの記憶を頼りに左に進む。私はこのルートは初めてだ。すぐにロッククライミングのゲレンデである屏風岩の下を通る。この天気でも結構大勢のクライマーが練習をしている。良くこんな所を登れるものだと感心する。恐がりの私には絶対無理だろう。こっちのルートは余り踏まれてないようで所々草が伸びていて足下が見えにくい所がある。注意しながら進んでいく。
 所々紫の綺麗な花が有る。トリカブトだろうか?こっちのルートの方が花があちこちに有り写真を撮りながら下る。

長い下り

 それにしても急な道が続いて濡れているから滑りやすい。慎重に下る。途中,バスの中にいた親子連れが休んでいる。この下りは小学生にはきついかもしれない。暫く下ると赤い服(何と呼ぶのだろう?)を付けた石地蔵が見えてくる。随分一杯ある。案内板が有り八十八大師というようだ。現在は八十一体あるらしいが、これらの石はこの山には無い石だそうで遠くから運んできたことが書かれている。昔の人の強い信仰心が伺える。少し休憩して先に進む。まだまだ急な滑りやすい道が続く。
 膝がガクガクになってきた頃,沢の音がだんだん大きくなってくるとやっと達磨石に到着する。フーッと一息だ。橋を渡るとすぐに車が止めて有る。こっちから登るにはここまで車で入れるようだ。舗装された道路を下っていく。この辺は整備されていて公園や鱒釣り場などがある。途中,振り返ると三ツ峠の頂上だけが雲から覗いている。随分歩いたものだ。さらに暫く歩き、綺麗に舗装された道路を歩くのにもうんざりしてくると三ツ峠グリーンセンターという町営の施設が見えてくる。温泉もあるようだが今日はもう遅いので寄らずに下る。フットサル場などのスポーツ施設を過ぎ、更に駅に向かって緩やかに下っていく。

ビールが無い

 それにしても随分と歩かされる。これだけ長いとこっちのルートを歩かなくなるのは自然な事かもしれない。町営の色んな施設を作っているんだからもっと登山者の足がこちらに向くように登山口から駅までや三ツ峠グリーンセンターまでのシャトルバスとか用意すれば良いのにとkenさん達と話す。やがて線路が見えてきてやっと三ツ峠駅に到着する。しかし電車が行ったばかりで40分ほど待つことになる。小さな待合室があるだけで近くに店もなければビールの自動販売機も無い。残念。
 ぶらぶらと時間を潰している間に次第に暗くなってくる。やがて改札が開き切符を買ってホームに出る。程なく入ってきた電車は2両編成で込んでいて座れない。途中の駅で席が空き座るとたちまち眠くなってしまう。うとうとしているとやがて賑やかになり大月駅に到着する。ここでビールを買おうとするが売店はもう閉まっている。残念。すぐに乗り換え高尾でやまさん,はたさんと別れ、八王子で他の皆と別れる。

 今日は登りはちょっと歩き足りなかったが,下りは随分と歩いたものだ。帰ってゆっくり風呂に浸かろう。次に三ツ峠に行く機会があれば今度は天上山からのルートを歩いてみよう。


山行データ
山行日: 2002/09/15 曇り
山: 河口湖町、西桂町 三ツ峠(1,785m)
コース&時間: 三ツ峠入口バス停(1:20)木無山(1:50)登山口(1:00)三ツ峠駅 歩行数(21,000歩)
同行者: kenさん、たーさん、いわさん、くにさん、やまさん、はたさん
参考ガイドブック: 富士山の見える山60選
温泉: なし
写真: 三ツ峠の写真


前の山行へ
前へ
トップページへ
トップ
次の山行へ
次へ
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送