滝子山(2002/10/13)グループ


滝子山へ

 日和見山の会のメーリングリストにリーダのkenさんより次の山行予定が届く。今度は滝子山だ。ここは大月から見える秀麗富士10選に指定されているところで前から行きたいと思っていた山だ。早速参加の返信をする。私が持っている「分県登山ガイド山梨」を見ると上級者向けとなっている。kenさんのメールでも上り下りが長く日の短くなってきたこの次期では懐中電灯と防寒具が必要らしい。登りは笹子からで下りは初狩のルート予定のため車でなく電車で行くことにする。山行日が近づくに連れ参加者も増えていく。後は天気次第だ。前回この会で行った三ツ峠は生憎の曇りで待望の富士山が全く見えなかったから期待は倍増だ。

亀軍団、何時間かかるか

 10月13日朝、起きてすぐに外を見る。快晴だ。これならきっと富士山も見えるだろう。早速集合場所の笹子駅へ向かう。今日は何人集まるのだろう?早めに出たため1本前の電車で到着する。すると、くにさんと今回初参加のやな夫妻も到着だ。やな夫妻と初対面の挨拶をし、どんな山に登っているのか尋ねると驚いたことに山登りは今回が初めてとの事だ。今日の滝子山は日和見山の会では相当ハードな部類になるが大丈夫だろうかと少し心配になる。しかし、いつものkenさんの絶妙なペースならきっと大丈夫だろう。

 やがて次の電車が入ってきて続々と集合する。kenさん、たーさん、お座敷さん、初対面のやべさんだ。今日は8人だ。全員そろった所で軽く自己紹介してさぁ出発だ。kenさんから地図をもらい今日のコースを聞くとジャクショウ尾根は危ないところがあり上級者向きのため、すみ沢のコースを行くとの事だ。コースタイムを見ると3時間半程だが、我々のペースでは一体何時間かかるだろう?

 国道20号を初狩方面に20分ほど歩くと吉久保入口に着く。ここから稲村神社を右手に見ながら左折しすこしずつ車道を登っていく。途中に寂ショウ尾根への道が右手に見えるがまっすぐ進む。駅から1時間ちょっとで道証地蔵に到着する。ここまではほぼコースタイムどおりだ。ここで一休みする。地蔵を見ると思ったより小さなものでかなり風化している。記念に写真を撮り先に進む。

滝があちこちに!

 ここから右手の道に入ると一旦少し下りそこから土の道になって、緩やかな登りとなる。暫く歩くと沢の音が大きくなり、やがてすみ沢沿いの道となる。沢沿いの道をずんずん進む。それほど勾配はきつくなく、歩きやすい道だ。あちこちに滝があり綺麗だ。その都度歩みを緩めて写真を撮ったり景観を楽しみながら進む。途中、道が崩れている所が有り慎重に進む。それにしてもこの道は沢沿いで夏でも涼しそうだ。紅葉にはまだ早いが青々とした林相が美しい。早くも上から降りてくる人とすれ違う。大分早起きして山頂からの眺めを堪能してきたのだろうか?
 地図に水場のマークがあるあたりを過ぎるがそれらしい所は無い。沢に下りれば飲めるのだろうか?ところどころ沢に降りれそうな場所もあるが、どうも分からない。

休憩場所がない

 随分と歩き、そろそろ飽きてきてお腹も空いて来た。時計を見るともう12時だ。出発が遅かったので山頂でのご飯は無理だ。休憩に適した所を探すが広い場所がない。曲り沢峠分岐を過ぎてもなかなか広い場所が無い。お座敷さんが先行して場所を探しに行く。暫くして戻ってくるが広い場所はないようだ。仕方なく平坦になったところで道は相変わらず狭いがご飯にする。

 通行の邪魔にならないよう細長く座り、銘々弁当を出す。今日もビールを持ってきたがまだ頂上で無いのでお預けだ。ソーセージを茹でインスタントラーメンを作る。水の分量を間違え少なすぎたため、すぐにグツグツと煮えだす。水を足し更に茹でる。頃合を見て食べ始めるが生茹でで部分的に硬いところもある。まぁ良く噛めばお腹を壊すことも無いだろう。さて、みんな食べ終わり手早く片付けて出発だ。

やっと頂上

 沢から離れたりまた沢に沿ったりしながら暫く進む。だんだんと明るくなってきて尾根が近づいてくる。振り返ると南アルプス方面の展望が中々だ。やがて山頂をぐるっと右周りに廻り込むように歩いていくと祠がある。地図には鎮西ヶ池と書いてある所だが水がちょろちょろと出ているだけで池のようにはなっていない。更に少し進むと最後の登りとなり、人声が大きくなってくると山頂に到着だ。
 やった、三ツ峠を手前に富士山が良く見える。北には大谷ヶ丸や黒岳、北西には奥秩父の山々も見えそうだ。kenさんは金峰山の五丈岩が見えるらしいが私には分からなかった。東の下方には百蔵山も見える。少し霞んではいるが素晴らしい展望だ。ハイキングが始めてのやな夫妻も感動のようだ。初めての山で雨に降られたりするとそれっきり興味を無くす人もいるだろうが、最初に良い経験をするときっと忘れられない思い出となるだろう。時刻を見ると休憩を除くとほぼコースタイム通りだ。亀軍団を改めないと!

 山頂は意外と狭く15人程の団体で既に一杯だ。山頂の標識を見ると1620mとなっているがガイドブックには1590mと書いてある。どちらが正しいのだろう?山頂の標識を前に富士山をバックに記念写真を撮りたいところだが逆光でしかも団体が座り込んでいる。まぁそれでも一応写真に撮る。後で補正すれば何とか見れるだろう。ぐるっと他の展望も写真に撮る。展望を楽しみながらしばし休憩する。やがて団体が帰り支度をする。その内の一人が先頭に立って歩き出すが下山口と逆方向だ。すかさず仲間の一人が「そっちから行ったら駅まで近いかもしれないけど天国にも近いよ」と言う。みんなで大爆笑だ。団体が去るとやっと静かな山頂となる。落ち着いてまた展望を眺めた後、下ることにする。

長い下り

 下りは南東に進み桧平へと向かう。暫く急な道を進む。やがて広い場所に出てそこが桧平だ。ちょっと休んで更に南東に進む。暫く落ち葉のふかふかした歩きやすい道を進むとまたちょっと広くなっていて標識がある。ここで一休みする。地図を見るとここから尾根を外して左に曲がるようだ。真っ直ぐにも行けそうな雰囲気だがガイドブック通り左に進んで行く。やがて水場まで15分と書かれた標識がありここからまた南東に下っていく。沢沿いの道になるが荒れていて所々わかりにくい箇所や沢を渡るところがあり、kenさん先頭で慎重に道を確認しながら進む。

夕暮れの富士山

 歩きにくい荒れた沢にも疲れたころやっと平坦な歩きやすい道になり林道に出る。林道を更に下るとやがて民家が見えてきて他の林道と合流する。長い下りで疲れたのでここでまた休憩する。上り下りと随分と歩いて足がパンパンだ。荷物を降ろして座り込む。ほっと一息だ。さて、少し休んだところでkenさんが帰りの電車を確認すると、ちょっと急げば丁度良い電車がありそうなので腰を上げる。疲れた体を引きずるようにして舗装道路を緩やかに下っていく。途中で夕暮れの富士山が見えて綺麗だ。この辺に住んでいる人たちからしたら、わざわざ遠くから山登りに来て富士山を見て喜ぶ人たちの気持ちは分からないかもしれない。

滑り込みセーフ

 次第に暗くなってきた道を急いで初狩駅に向かう。途中、駅の近くに温泉ありの看板があるが時間も遅いし真っ直ぐ帰ることにする。急ぎ足で歩き、何とかギリギリで駅に到着し切符を買っていると電車がやってくる。疲れた足でホームへの階段を必死に駆け上り、ベルの鳴り始めた電車に飛び乗る。間に合った。空いている席にバラバラに座る。たーさんがまたビールを買えなかったと残念そうだ。大月の駅で時間が有りやっとビールに有りつける。旨い。やはり山行の後のビールは格別だ。すっかり良い気分でぐっすりと眠りに付く。


山行データ
山行日: 2002/10/13 晴れ
山: 大月市 滝子山(1620m)
コース&時間: 笹子(1:05)道証地蔵(1:10)大鹿山分岐(1:50)頂上(1:05)尾根分岐(1:05)登山口(35)初狩
同行者: kenさん、たーさん、くにさん、お座敷さん、やな夫妻、やべさん
参考ガイドブック: kenさんより貰ったもの
温泉: なし
写真: 滝子山の写真


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