日和田山(2002/10/27)グループ


いい天気だ!

 昨日まで降っていた雨が心配だったが、朝起きてみると晴れている。車で日高市に向かうと更に天気が良くなってきて雲が殆ど無くなる。今日は日和見山の会で日高市にある日和田山だ。日和田山、物見山と歩く予定で300m程の低山歩きだ。こんな天気だとポカポカと気持ちいいハイクとなりそうだ。渋滞を避けるため7時前には出発し、快調に進みカーナビの到着予想時刻は段々早くなっていく。心配していた八王子付近もスムーズに抜け、その後は更に快調に走れる。高麗駅そばの巾着田駐車場に車を止めると時刻は集合時間の1時間も早い8:40だ。

 駅まで戻るには早すぎるので近くを散策することにする。田圃は普通、碁盤の目のように正方形だが、巾着田は変わっていて巾着袋のような形をしている事から名付けられたらしい。ここは曼珠沙華の群生地として有名で9月下旬頃は凄い人出になるらしいが、既に時期を過ぎていて駐車場も空いている。田圃には色とりどりの花が咲いている。そばの高麗川では釣りやバーベキューを楽しむ人たちが何人かいて、楽しそうだ。川は浅く広くとても綺麗だ。しばらく周りをぶらぶらしてから高麗駅へ歩いていく。駅に向かう途中、ハイキングの格好をしたグループが次から次へと向かってくる。みんな日和田山に行くのだろうか?この小春日和の天気で家でじっとしているハイカーはいない。

3人集合

 駅に付くと集合時刻にはまだ随分早くkenさんたちはまだ来ていない。駅前には大きな真っ赤なトーテムポールの様な柱が2本立っている。それぞれに「天下大将軍」「地下女将軍」と書いてある。随分と高い。近くの観光図やハイカーの様子などを眺めて時間をつぶす。ふと振り向くと駅前の何かイベント用のテントの下にMayさんらしき人が座っている。まだ時間は早いし別人だろうか?近寄って行き軽く会釈すると向こうも気が付いたようで会釈してくる。やはりMayさんだ。そばに行って挨拶をする。去年の秋、矢倉岳で会って以来だから1年ぶりだ。最近はどんな山に行っていたかなどを話す。広場にはボーイスカウトだろうか少年少女の団体がいる。地図を見ながら山に行くようで色々打ち合わせをしていて楽しそうだ。やがて9:40の電車でkenさんがやって来る。今日は他に参加予定はなく3人だ。

まずは日和田山へ

 駅からまた巾着田の方へ戻り、鹿台橋を渡って左に曲がる。少し車道を登るとすぐに登山口が有り金刀比羅神社の一ノ鳥居を潜って行く。すぐに林道と登山道の分岐になりボーイスカウトの少年達が地図を見ながらどっちに進むか悩んでいる。登山道を教えようかと思ったがそれでは勉強にならないし付き添いの人もいるから余計なお世話はしないで先に進む。ここから山道らしい登りになる。昨日までの雨で滑りやすそうな所もあるが傾斜が急でないから問題ない。途中、男坂と女坂の分岐に出るが緩やかな女坂へ進む。しばらく気持ち良い緩やかな登りが続く。やがて一箇所岩場もあるがすぐまた歩きやすい道になる。

 更に進むと展望台に到着する。下を見ると岩場から登ってくる男坂と合流している。広場の右側に山の方角がペイントしてある岩があり、それぞれの方角を確かめるが富士山は見えない。丹沢方面の山並みは何とか見えるが山を同定できるほどはっきりは見えない。目を転じると都庁は何とか見えるが西武ドームはどれか良く分からなかった。真下には巾着田が良く見える。なるほど、巾着袋の形をしている。曼珠沙華が満開の頃ならここからも真っ赤に見えるのだろうか?是非、来年来て見よう。すぐ上に二ノ鳥居があり、更に登ると右手は植林、左手は雑木林の道になる。すぐに物見山との分岐になり一登りで日和田山頂上に到着する。

次は物見山へ

 ここからは北の方が開けているが他は木で展望は無い。駅での混雑から頂上は込んでいるかと思ったが意外と少なく、ここまでの道でも余り歩いている人はいなかった。あの人込みは一旦、巾着田を見てからやってくるのだろうか?少し休憩して次のピーク高指山へ向かう。先ほどの分岐まで戻り緩やかに下り、登りを歩いていくと大きなアンテナが見えてきて更に進むとガードレールが見えてくる。高指山は電波施設が頂上を占めそこまで車で行ける様になっている。頂上へは立ち入り禁止となっていて、仕方なく手前の広場で少し休憩する。日差しが暖かくシャツ一枚で十分だ。それでもだんだん雲が増え、青空が狭くなってきている。今日一日何とか持ってほしいものだ。

 ちょっと休憩して先に進むと民家が見えてくる。駒高集落のようだ。左手を見ながら歩いていると「花咲爺さんの家」と書いてある家があり、色々と草木が植えてある。何となく微笑ましく3人で笑ってしまう。更に進むと富士見xと書いた売店が有りそばには東屋が有る。残念ながら富士山は見えない。その売店には10人ほどの団体がいて代表の人がビールを買って出て来たところだ。「みんな、1本ずつ取りに来てよ」と言っているのでkenさんが返事をして貰って来ようかなと言って笑いになる。アルコールの話題になりMayさんは殆ど飲めないようでビールは100mlも有れば十分らしい。kenさんもビールは旨いとは思わないらしい。私もビール1本あれば良い方だから今日はいつもの日和見の会と違い酒豪が誰もいないことになる。珍しい。そんな話をしながら緩やかな登りを歩いていくとやがて物見山に到着する。

山頂でご飯

 ちょっとした広場になっていて何組かのハイカーがお昼を食べている。ここには山頂の標識が有り南面が開けている。ところがMayさんが地図を見るとここは山頂ではなくちょっと先まで行くらしい。早速少し進むと三角点のある山頂に着く。しかし、ここは展望は無く薄暗いからまた広場に戻る。木陰の切り出した丸太に腰掛け景色を見ながらご飯にする。私は早速ビールの缶を開けコンロでおでんを温めてつまむ。旨い。今日は寒くなく山頂でご飯を食べるには最高の日和だ。kenさんはインスタントラーメンをコンロで作り持って来たチャーシューを入れてチャーシュー麺だ。kenさんからチャーシューを分けてもらう。おでんのあっさりした後に濃厚なチャーシューが中々旨い。Mayさんからはプチトマトを分けてもらう。おでんにチャーシュー、野菜と中々豪華だ。

 おでんを食べた後そのスープでうどんを煮て食べる。じっとしていて少し冷えて来たところで熱々の麺が旨い。食べ終わるとすかさずMayさんが林檎を切って分けてくれる。甘くて旨い。それにしてもkenさん、Mayさんともナイフがすぐに出てくるあたりは、さすが荷造りが上手い。私も五徳ナイフを持ってきているがザックの下の方に潜っていて殆ど使った試しがない。

山頂で昼寝

 さて、ご飯も食べ終わり今日は時間が十分あるから少し寒くなった木陰から日向に出てちょっと昼寝をすることにする。開けた緩い斜面にシートを敷いて横になる。日差しが眩しく頭に巻いた汗止めのバンダナを顔に掛ける。kenさん、Mayさんも帽子を顔に掛けている。ぽかぽかと気持ちよく他のグループの人達の会話がだんだん遠くなり、日差しとそよ風を感じながらうとうとする。その内、かすかに鼾が聞こえてくる。Kenさん?それともMayさん?まさかね。仕事や家庭を忘れ、一人の気ままな時間を自然に抱かれて眠るのはとても気持ち良い。目を開けると雲がゆっくり動いていく。陽が射したり曇ったりを繰り返しながら白い雲がゆっくりと風に流されていく。10月下旬にしてはとても暖かく、ゆったりとした贅沢な一時だ。

何の絵?

 ちょっと昼寝のつもりが随分とのんびりし、時計を見ると1時だ。実に1時間30近くいたことになる。山頂は相変わらず込んでなく、駅から湧いて出てきたかのような大勢のハイカー達は殆どが巾着田から天覧山へと向かったようだ。帰りは北向地蔵経由で武蔵横手駅に向かう事にする。緩やかな道を降りていくと何やら子供の書いた絵が枝に付いている。「すいとう」と書いてありそれらしい絵が描かれている。後で回収しますとも書かれている。何だろう?何かのオリエンテーションのようだ。更に歩くと「からす」「すいか」と続いている。Mayさんがしりとりだと気付く。鋭い。なるほど、下のほうから歩いてくるとしりとりになっているようだ。続きは「りす」「にわとり」「わに」と出てくる。こういう遊びをしながら登ったら子供たちも喜ぶに違いない。

奥多摩VS武蔵

 途中の分岐からしりとりは無くなり静かな道を緩やかに下っていく。やがて車道が見えてきてその直前に北向地蔵がある。本当に北を向いているかのかと思い、コンパスを出してみると北北西を向いている。ここから車道を渡ってまた山道に入る。時々登ってくる人たちとすれ違う。Mayさんが奥多摩とハイカーの人種がだいぶ違うと言う。奥多摩は電車の中でも登山道でもやる気満々で気合の入った人達が中心だが、ここでは歩いている人達も電車の中でもいかにも軽い山歩きといった感じの人ばかりで子供づれも多い。たまにはこんな雰囲気のハイキングも楽しい。しばらく降りていくとまた地蔵があり(権現堂かな)そばには一杯実を付けた柑橘系の木がある。みかんを一回り小さくした感じだが何だろう?

五常の滝

 更に下っていくと沢沿いの道になる。しばらく沢音を聞きながら歩いていると足元を何かが動いているのに気付く。沢蟹だ。道を横断している所だ。デジカメをウエストポーチから取り出し写真を撮ろうとすると逃げていく。何とかフレームに収めようとするが僅かの差で草むらに入ってしまう。残念。また暫く沢に沿って降りていく。途中、水場があり備え付けてあるコップで飲んでみる。うーん、今一かな。更に進むと五常の滝に到着する。滝はそんなに大きくはないが、ここまでが単調な道だったから良い気分転換になる。ここでは湧き水がビニールパイプでなく水道に付ける蛇口から出るようになっている。1Lのペットボトルに入れてきた大和市の水道水を捨て蛇口から湧き水を満タンにする。しかし蛇口を捻って入れるのはどうも水道水を詰めている気がする。帰ったら水割りやコーヒーにして水道水と飲み比べてみよう。

重い一言

 kenさんは今日は新しい靴を履いている。おしゃれな軽そうな革靴だ。今まで履いていた靴は2回靴底を張り替えて、先日3回目の張替えを頼んだら店員に新しい靴を勧めれたらしい。私もMayさんも張り替えた事はなく、そんなに減るものか聞いてみるとどうも歩き方が悪いのかなと言う。靴底が片減りするそうだ。歩き方の話になりKenさんが「Mayさんは泥跳ねが少ないし歩き方が良いから減らないのかな」と言う。Mayさんが「歩き方だけでなく体重の違いもあるんじゃない?」と言う。kenさん「・・・」

おもちゃ?

 暫く下っていくと道端で何か売っているおじさんがいる。近寄っていくとハヤト瓜という白くて楕円形の変わった形の瓜だ。1袋に3個入って100円で、粕漬けや味噌漬けにすると美味しいよと勧められ土産に買ってみる。kenさんも一つ買う。そこから舗装の林道になるが相変わらず沢沿いの道で緩やかな下りだから歩きやすい。交通量は少ないのだが車に轢かれた沢蟹があちこちにいてしかも蛇までぺちゃんこになっている。途中、木にゴミの不法投棄を怒る看板が掛けてあり大きな袋に入ったゴミがある。随分カラフルなゴミだなと思って良く見ると子供のおもちゃばかりだ。しかも新品のように見える。何でわざわざこんな所に捨てて行くんだろうねと話しながら進むと今度は道の反対側にもある。売れ残った商品を捨てたのだろうか?

切符を先に買ってね!

 そんな話をしながら進むとやっと広い道路に出る。駅はどっちだろうと左右を見るとすぐ右手の方だ。早速、歩き出すと丁度電車が入ってくる。走って行っても間に合いそうも無い。しかし駅に着いてもまだ電車が止まったままなので慌てて切符を買う。私の後ろでチャリーンと良い音がする。振り返るとMayさんが慌てて落ちたコインを追いかける。そのコインはMayさんの期待に反して実に良く転がり、改札を抜けてしまう。仕方なくMayさんも改札を抜けて追いかける。Mayさんには悪いが爆笑だ。そんなハプニングが有ったにも関わらず、電車はまだホームにいて乗り込んでからやっと発車となった。うーん、ローカル線は良い。空いているボックス席に座りホッと一息。

また、行こう!

 のんびりする間もなく高麗駅に到着し、車の私はここでお別れだ。駅前に出ると朝はあんなにごった返していたのに人影は全く無く1対のトーテムポールがお出迎えだ。巾着田に戻る途中、土産物屋らしき店に入ると笊豆腐を売っている。胡麻豆腐や南瓜豆腐など変わった物も有る。試食してみて胡麻豆腐を土産に買う。家まで3時間ほどかかるから氷を一緒に入れて貰い巾着田に戻り車に乗る。今日は氷が溶けないよう寄り道せず真っ直ぐ帰ろう。汗止めのバンダナを外し窓を4枚全開にして走る。巻き込む秋の風が気持ち良い。今日は天気に恵まれ気持ち良い一日が過ごせた。前回の滝子山のような歩き応えのある所も良いが、これからの日が短い季節は低い山で暖かいご飯と昼寝という御気楽ハイクもまた楽しい。


山行データ
山行日: 2002/10/27 晴れ
山: 日高市 日和田山(305m)、物見山(375m)
コース&時間: 高麗駅(9:50),日和田山(10:40),高指山(11:05),物見山(11:40,13:05),武蔵横手駅(14:40) 総歩行数(16,000歩)
同行者: kenさん、Mayさん
参考ガイドブック: 親子の初めて山散歩
温泉: なし
写真: 日和田山の写真


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