瑞牆山(2002/11/10)単独 |
金峰山へ | |
11月9日土曜日、明日の天気は晴れ。今度はどこに行こうか?2週続けて軽めのハイキング(日和田山、金時山)だったから雪の降る前に歩き応えのある山に行こう。ガイドブックを色々広げてみる。そうだ、奥秩父の金峰山に行ってみよう。そんなに難しいコースでもないようだし大弛峠から往復し時間に余裕があれば国師ヶ岳、北奥千丈岳と行ってみよう。早起きできるよう早めに寝る。
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どこへ行くの? | |
すぐに出発しやがてバックミラーに富士山が見えるようになる。振り返って写真に撮りたいが一人で運転しながらじゃ無理だ。やがて茅ヶ岳だろうか、前方に見えてくる。片手で写真を撮ってみたがゆっくり構える余裕は無くちゃんと撮れただろうか?あぶないからこれっきりにする。韮崎ICを過ぎてもまだ降りる案内をしないしどこまで行くのか不安になってくる。随分遠回りしているような気がするのだが。やがて須玉ICで降りカーナビのルート表示をしてみるとびっくり!何と信州峠を抜け長野に入り川上村から大弛峠に南下する案内になっている。道理で11時着の予想になっているわけだ。それにしてもカーナビの山間部の林道案内は精度が悪い。それをここまで疑いもせずカーナビの案内するままにドライブしてきた自分も悪いのだが。
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唐松の黄葉 | |
時間もまだあることだし案内どおり進むことにする。しかし、塩川まで行くと信州峠に行くトンネルは丁度工事中で通行止めになっている。増富温泉への道は通れるしここまで来たからには近い他の山に行くしかない。そうなると温泉の先に進むと瑞牆山がある。瑞牆山はガイドブックには上級者向きと書いてあり、一人では無理だと思っていたのだが。しかし、せっかくここまで来たことだし危ないようなら引き返す事にして行くことにする。しばらく進むと増富温泉を過ぎ、綺麗な舗装された道路を登っていく。唐松の黄葉が素晴らしい。道路の両側には落ち葉が黄色い絨毯を織り成している。丁度いい時に来たものだ。傾斜はきつくなく、良い気持ちで走っているとすぐに80km程出てしまい慌ててアクセルを緩める。それにしても良い道だ。 |
しまった!その1 | |
やがて道が狭くなっていき更に進むと山荘らしき建物が見えてくる。瑞牆山荘だ。駐車場はほぼ満杯だが、少しのスペースを見つけ駐車する。すごい人気の山だ。さすが日本百名山に選ばれる山だと、この時期でも大勢の人たちが来るようだ。
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登れるか? | |
車に戻り支度をして登山道へ向かう。最初は緩やかな明るい道が続く。雪はほんの少しふわっと表面を覆っている程度で踏み跡には無い。所々道の脇に霜柱もあるが歩きやすい道だ。10分も歩くとすぐに汗を掻き息が切れて来る。一人だとどうしてもオーバーペースになってしまう。早くも上から降りてくる人がいる。もう登ってきたのか尋ねると途中で引き返してきたらしい。はやり雪が心配なのだろうか?少し傾斜がきつくなってくると雪が混ざって滑りやすいところもある。慎重に進むと登山口から30分ちょっとで富士見平に着く。山荘の前には大勢の人たちで賑やかだ。ここから金峰山への道もあるが距離がありそうだからまたの機会にしよう。
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急登 | |
少し休んで登りに差し掛かる。階段を登っていくと倒木や岩の間を抜けていく道になる。右側は川原のようだが今は水がない。途中、川の水が凍っているところが有る。このへんは雪もうっすらとまばらだがもっと上は大丈夫なのかと心配になる。だんだん急な岩場が多くなってきて所々ロープが張ってあり、つかまりながら登る。岩の下を潜り抜けたり倒木を跨いだりと忙しい。ある岩を登るときに膝を岩にぶつけてしまう。痛い。また、ある岩を登ろうと体を引き上げようとした時に胸に付けているペットボトルホルダーが岩に当たりその反動で後ろに反り返って慌てて岩にしがみ付く。危ない、危ない。ペットボトルホルダーがあると歩きながらでも水分補給ができて便利だが岩場を登るには邪魔になってしまう。そんなアクシデントもあったが大事には至らずやがて大やすり岩が見えてくる。でかい。この辺で先行する団体に追いつくが最後の女性は何と半袖だ。寒くないのだろうか?
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素晴らしい! | |
やがてちょっとした広場に着き振り返ると富士山が見える。ここからは山頂を時計回りに巻くようにして進む。すぐに急な岩場に倒木を立て掛けた所に出る。登る順番を待つ人が5人ほどいて、上から降りてくる人を見守っている。岩は所々黒光りしていて凍っている。足の着き場所を気をつけないと危なそうだ。上からの人が慎重に一歩一歩降りてくる。下りだと特に足元が見えないから怖そうだ。何とか無事降りて次は我々の番だ。前を行く5人の人たちの足順を見ながらどこに足を着けば良いか考える。立て掛けてある倒木には幾つか節があるが、そこもつるつるで足は架けずに手のホールドに使った方が良さそうだ。私の番になり手で倒木の瘤に捕まりながら足は岩に付けて登っていく。対した高さではないが所々つるつるに凍っているところがあるから慎重に進む。何とか無事登り終える。
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またまたうどん | |
さて、寒いし早速ご飯にしよう。私の前を登った団体は寒いから下の広場に戻ってご飯にしようと言っていたが風は少しあるが耐えられないほど寒くはない。金峰山寄りの窪みに座りザックからジャケットを取り出し着込む。長袖の下着に行動着のシャツ、ジャケットと3枚着れば十分だ。ザックから今週もうどんを取り出す。実に3週連続とは我ながらアイデア不足だ。今日はスーパーで特売になっていたアルミ鍋に入っている掻き揚げうどんだ。早速ふたを開け中身を取り出してからうどん、つゆ、掻き揚げの子袋を切り中に入れる。更にソーセージとワカメを入れるが随分とつゆが少ないような気がする。火を点け煮えるのを待つ。
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下りは調子に乗って | |
十分に展望を目に焼きつけ下りに向かう。岩場の上から雪に気をつけながら降り、登山道に入る。すぐに先ほどの大きな岩に倒木を立て掛けた所に出る。二人連れが降りているところで下から3人が登るのを待っている。無事二人が降りたところで下で待っている3人にどうぞと声を掛けるが逆に先どうぞと譲られる。それでは遠慮なく降りることにする。下りだと足元が見えにくいから慎重に進む。登りと同様木の瘤には手で捕まるだけにして足はしっかり岩場のすべりににくい場所を選びながら無事通過する。待っていた3人にお礼を言って進む。
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しまった!その2 | |
一気に天鳥川まで降りる。最近は膝も痛くなることが無く快調に降りてきた。ザックをベンチにおいて一休みする。水辺まで行って触ってみる。冷たい。雪や氷があるくらいだから当たり前だなのだが。ペットボトルの清涼飲料を飲む。汗を掻いた後は旨い。この時期は夏のようにがぶがぶ飲むことはなく500ml入りのまだ半分くらいだ。夏場だと1日で2本くらい飲むから随分と汗を掻く量が違うものだ。さて後は富士見平経由で下るだけだ。川から富士見平に向かって歩き出す。しまった!登り坂だ。しばらく登りが続くのをすっかり忘れていたのだ。この登りに備えて朝ここを通った時に、上り下りとも体力をセーブしなければいけないと思っていたのだがすっかり忘れていた。一歩一歩繰り出す足が重い。山頂でビールを飲まなかったのは正解だ。アルコールが入っていたらもっときついだろう。来るときの雪が少し解けて歩きやすくなっているのが救いだ。
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しまった!その3 | |
ペースを落としてゆっくり富士見平に向かう。午後からでも山頂に向かう人達が意外と大いのには驚きだ。帰りは懐中電灯を使うのだろうか?随分軽装のアベックもいるが大丈夫だろうか?やがて富士見平小屋の屋根が見えてくる。やっと着いた。ここでまた一休みする。この辺のルート図が書いてある看板の前で次は金峰山にも行きたいなと考える。でもここからだと結構有りそうだ。ここからはやっと下りだ。瑞牆山荘に向かって降りていく。雪や霜柱が解けていて滑りやすくなっているから慎重に進む。こんな所で転んだら泥だらけになりそうだ。
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リフレッシュ | |
瑞牆山荘に13:40に到着する。まだ早いしちょっと山荘に寄ってみよう。1階が喫茶店になっていてメニューが出ている。ケーキセットが目に付き急に甘いものが食べたくなる。体力を消耗した証拠だろうか。店に入るとストーブで暑いくらいだ。結構客が入っていて楽しそうに食事をしている。暑いから奥のテラスに出てケーキセットを注文する。出された水を飲む。美味い。やはり山の水だ。待つ間に景色を眺める。登ってきた瑞牆山が良く見える。丁度店員(ひょっとしてしてマスターかな?)がケーキセットを運んできて、「こっちは昨日まで寒かったんですが今日は良い天気ですね」と話す。そうか、丁度良い時に来たものだ。早速運ばれて来たチーズケーキを食べてみる。うん、中々旨い。しかし厚さが薄いのが残念。コーヒーも美味しい。歩いた後で程よい甘さのケーキと美味しい水で淹れたコーヒーは思いっきりリフレッシュできる。
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貸切 | |
寛いだあと、温泉に向う。途中の増富温泉に行こう。下っていくとまた綺麗な落ち葉を両脇に敷いた気持良い道になる。途中の駐車スペースに車を止め川を覗くと水の流れが綺麗だ。辺り一色唐松の黄色だが、所々と紅葉もありコントラストが綺麗だ。車に戻り増富温泉に向う。しばらく下り最初の温泉に寄って見る。津金楼という旅館だ。駐車場は空いているからガラ空きかと思って入って見ると今日は一杯だから駄目だと言う。送迎バスなどで来ているのかもしれない。変わりに増富荘なら日帰り入浴可能だと紹介され更に下っていくと、左手に見えて来る。
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しまった!その4 | |
玄関に向い休憩室はあるかと聞くと部屋を1時間500円で貸すとの事だ。まぁ公共の入浴施設でなく旅館だから仕方ないか。部屋でビールを飲みゆっくりしたい所だが早めにのんびり帰ることにする。旅館の前から車を出し急な坂から鋭角に左回りに道路に出ようとすると「ゴリッ」と後ろで嫌な音がする。やばい、坂の角で擦ったらしい。修理はいくらかかるんだろうと心配しながら車を止め後ろに廻り込む。左後ろの泥ガードが思いきり裏返しになっている。ウレタン製だから結構硬い。しかし裏返った所をグッと押すと何とか元に戻った。良かった。他はちょっとバンパーの横も擦っているが見なかった事にしよう。
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道連れ | |
午後3時。時間もあるし一人で往復高速だと高く付くから、ゆっくり下道を帰ろう。たぶん6時間くらいで帰れるだろう。カーナビをセットして一応ルート案内を確認する。変な遠回りはしてないから大丈夫だ。途中の瑞牆湖に寄り地域限定の桃と葡萄のキャラメル(後で食べたら美味かった)、捻り胡麻餅(まぁまぁ)、にんにくの漬物(美味しいがちょっと甘い)を土産に買って甲府方面に向う。途中から車の向きが変わると高い建物がなく丁度富士山に向って走る事になり、気持良い。次第に正面から右側に見えるようになるがだんだん大きくなる富士山を見ながら走るのは楽しい。
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山行日: | 2002/11/10 晴れ |
山: | 須玉町 瑞牆山(2,230m) |
コース&時間: | 瑞牆山荘(9:25)富士見平(10:00)天鳥川(10:25)山頂(11:30,12:10)天鳥川(12:55)富士見平(13:15)瑞牆山荘(13:40) 12,500歩 |
同行者: | なし |
参考ガイドブック: | 週刊日本百名山29金峰山、瑞牆山 |
温泉: | 増富温泉 増富荘(600円、入浴のみ) |
写真: | 瑞牆山の写真 |
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