石割山(2002/12/15)単独


スタッドレスタイヤ

 12/14(土)先週の雪にびっくりして早速スタッドレスタイヤを買いに行く。今までスタッドレスタイヤは買ったことが無いが、去年富士周辺の高座山に向かったとき林道の雪に阻まれた事がある。その後、買おうかとも思ったが雪の降らない方面の山に行けば良いと思ってそのままになっていた。しかし、最近去年の山行記録を書いたりしている内に、富士周辺の山からでかい富士山を見たくなってきて、それならシーズン前の今買えば丁度良いと思ったのだ。

 近くのオートバックスに行って早速注文する。しかし先週の雪のせいでピットは大混雑で2時間待ちだ。受付だけして一旦戻り後でまた行ってみる。30分ほど待ってやっとタイヤ交換が終わる。店から道路に出るとき、いきなりタイヤが鳴ってびっくりする。ノーマルタイヤより全然グリップがないのだ。しかも乗り心地がグニャッとして変な感じだ。ブレーキの利きも悪いし、こんなにも違うとは知らなかった。雪の無い所を走るには今までより慎重にならなけらばいけない。逆に雪のある所はスイスイ走れるかと期待する。

グッドタイミング

 15(日)の朝5時に起きるつもりが寝坊する。もう7時だ。朝ごはんを掻き込んで出発する。行き先は山中湖そばの石割山だ。時間があれば平尾山、大平山と縦走してみよう。このコースはヤマケイJOY冬号にも紹介されていたものだ。石割神社あたりにナビをセットして走り出す。家を出て綾瀬に向かう途中から富士山が見える。ちょっと霞んでいる。更に進んで伊勢原の辺りから見ると距離は近くなったのに先ほどより霞んで見える。晴れてはいるがこれから曇ってくるのだろうか?しかし山中湖のそばだったら絶対良く見えるだろうと思い、先へ向かう。

 空いていて飛ばしたい所だがグリップが悪いから安全運転に徹する。心なしかロードノイズも大きいようだ。246に入り山中湖へ向かう。富士スピードウェーの近くから明神峠へ向かう。すぐに道の両脇に雪が増えてくる。明神峠を抜けると次は三国峠だ。この辺の山も是非歩いてみたい。三国峠を越え下り坂になると急に雪が多くなり、それまでは轍の所は雪が解けて路面が見えていたのに完全に雪に覆われてしまう。ためしに急ブレーキを踏んだりアクセルを踏んだりしてみるとノーマルタイヤなら絶対にスリップしそうな所も難なくグリップして付いてくる。昨日タイヤを買って正解だった。

登山口へ

 下っていくとパノラマ台に着いて休憩する。三脚を持って富士山を撮っている人が結構いる。ここから見る富士山は雄大で素晴らしい。伊勢原の辺りから見たときは少し霞んでいたが今は全く綺麗だ。山の上からの景色に期待して石割神社に向かう。パノラマ台から更に下っていくと道に脇で手を振っている人がいる。何かと思って止まると、その先でバイクで来た人がこけたらしく、二人でバイクを支えているのが見える。この雪でバイクはちょっと無謀だ。声を掛けると大丈夫だと言うから先へ向かう。湖畔に出て道志方面に進むとすぐ石割神社(下社かな)がありバス停もある。その脇から奥に道があり、駐車場に向かう。

 すぐ着くかと思ったら坂道を結構登っていく。途中、前をハイカーが歩いているが雪で1車線しかないからスピードを落として慎重に抜いていく。これだけ距離があると帰りにバス停から歩くのが大変だなと思いながら進んで行くと、やがて駐車場が見えてくる。10台ほど止まっていてほぼ一杯だ。駐車場の横のトイレに寄り、それから身支度をする。その間に先ほど抜いていった初老のハイカーがやってきて先に登山口に向かう。私はスパッツをして軽アイゼンはすぐ取り出せるようザックの上の方に入れて登山口へ向かう。駐車場から道を横断してすぐ川を渡る小さな橋があり、それを過ぎると赤い鳥居がある登山口だ。見上げるとうんざりするような長い急な階段が待ち受けている。さぁ、気合を入れて出発だ。

長い階段

 雪で滑りやすい階段を慎重に歩き出す。上のほうに先行した初老の男性の背中を見ながら進む。すぐに追い付くかと思ったが急な階段でこちらのペースも上がらず距離は変わらない。振り返ると随分登ってきたものだ。もうすぐ階段が終わると思ったら更に次の階段が見えてくる。踊り場で一休みして2つ目の階段を登り始める。その階段も何とか登り終えそうに見えてきた頃、更に次の階段が右上に見えてくる。随分長い階段だ。今度こそ最後だと思って一歩ずつ進む。やっと登り終えると富士見平に到着する。結局追い付けなかった初老のハイカーが休んでいて挨拶をする。どこまで行くのか聞かれ大平山の方まで時間を見ながら行くつもりだと答えると、その人も同じらしい。

石割山へ

 「お先に」と言ってその人は先へ行く。私はここからまた富士山を眺め、写真に撮る。先ほどのパノラマ台から見たときより登った後で見ると感動がひとしおだ。私もすぐに石割山に向かう。しばらくは緩やかな広い道だが雪の量が多くなってくる。今日は暖かくて雪が解けていて歩きにくい。やがて石割神社に到着する。御神木の桂があり、御神体の割れた石が2種類ある。大きな石にでかい注連縄が飾ってあるとただの石ではないような気がしてくる。

 先ほどの初老のハイカーがゆっくりお参りをしているので私は先へ向かう。ここからは登山道らしくなってきて勾配も急になり解けた雪と泥とで非常に滑りやすくなってくる。虎ロープや木に捕まりながら転ばないように進んでいく。途中3人連れに追い付くが一人は軽装でザックも背負ってなくスニーカーだ。休んでいるところを抜いて先に向かう。水分を補給したくなるがすぐには飲めない。今までの山行ではザックの胸のベルトにペットボトルホルダーをぶら下げて、いつでも飲めるようにしていたが、瑞牆山へ行ったときに岩場を通るのに邪魔になったことから今回はザックへしまっているのだ。登山道は狭いし泥んこだからもう少し辛抱しよう。息が苦しくなってくるが一歩一歩進むと石割山頂に到着する。

富士山を見ながら

 素晴らしい展望だ。富士山の大きさが凄い。こんなに雄大な富士山を見るのは初めてだ。遮る物が何もなく綺麗に雪化粧した富士山が目の前だ。山中湖や南アルプスも綺麗にバッチリ見える。しかし山頂は大勢の人でごった返している。これも雑誌に載った後だからだろうか。とても景色を見ながらゆっくり休める雰囲気ではない。これは一足早く次の平尾山に行ってのんびりした方が良さそうだ。取り合えず写真だけ撮り、水分補給してすぐに下ることにする。このコースでは石割山が一番高く、これから向かう平尾山、大平山などの尾根が見下ろせる。ずっと富士山に向かって伸びていて、楽しい縦走を約束している。早速、静かな山頂を求めて歩き出す。しばらく富士山を見ながら気持ちよく歩いていく。しかし鞍部に下りると富士山は見えなくなる。ここからまた登りだ。しかし、たいした登りもなく、すぐに平尾山に到着する。また富士山とご対面だ。振り返ると降りてきた石割山が見える。ここは山頂といった感じではなく広場のような感じだ。ここから見る富士山や山中湖も素晴らしい。人は3人ほどしかいなくて空いているのだがまだご飯には早く、次の大平山まで行こう。

 ここからはまた富士山を見ながらの下りだ。木で整備された階段をリズミカルに下っていく。膝がサポータのお陰で暖かい。最近の山行では膝の痛みがなくなってきて足の筋力が付いたのかなと思っていたが、先週の急な冷え込みのせいか駅の階段の上り下りで膝に軽い痛みが出て、慌てて先日サポータを買ったのだ。

嬉しいお出迎え

 降りていくと芙蓉台の別荘地が近付いてくる。これらはバブルの名残なのだろうか?今はどのくらい利用しているのだろう?階段は随分長くだんだん降りるペースが遅くなってくる。何とか鞍部まで降りると左には別荘地への車道が延びている。ここからも湖畔に降りれるようだ。

 また登りになるが平尾山から見たときは緩やかな登りだと思っていたが、いざ歩いてみると階段の上りは結構急だ。途中、女性2人連れを抜いて更に登っていく。ここまで余り休憩してないから、だいぶ疲れてくる。それでもなだらかになってくると楽になり、頂上に着くと思いがけない人が出迎えてくれる。可愛い雪だるまだ。こちらを向いて富士山をバックに佇んでいる姿は微笑ましい。思わずしゃがんだアングルで写真に撮る。

今回はすいとん

 頂上には軽装のおそらく地元の人が散歩がてら来たような人が一人いるだけだ。挨拶をすると、どちらから来たのか、道の様子はどうか聞かれる。石割山から歩いてきたが凍っている所はなく軽アイゼンは使わなかったと答える。その人にここから降りるコースを聞くと、直接湖畔に出るコースとこのまま進んでホテルマウント富士まで行くコースがあると教えてもらう。その人はすぐ下りて行き、山頂は私一人だけになる。時計を見ると丁度12時でベンチに座りご飯にしよう。

 目の前に雄大な富士山を見ながら、まずはおでんを温める。最近寒くなってきたから、今日はビールではなく日本酒の紙バックを飲みながらおでんをつつく。旨い。今日は暖かいし風も無く素晴らしい景色を独り占めしながらのご飯は格別だ。しかし日本酒の紙パックをストローで飲むのはちょっと味気ない。おでんを食べ終わり、その汁ですいとんとソーセージを温める。ここ何回かの山行ではうどんが続いていたから今日はすいとんにしてみた。つるっとした感触が中々良い。2パック入りの袋で一つで十分かと思っていたが旨かったので2パック全部食べてしまった。お腹一杯だ。

大出山へ・・・

 すっかり暖まってのんびりした後、下ることにする。まだ時間はあるから大出山まで歩いてみよう。ここからの下りは雪が解けて滑りやすく半分滑りながら調子に乗ってずるずる降りていく。しばらくハイペースで進むと長池山に到着する。ここから忍野八海に向かう林道との分岐がある。富士山を写真に撮って標識に書いてある飯盛山に向かう。エアリアの地図には載っていないが大出山の手前の山だろうか?少し進むと花の都公園への分岐を右に見送り更に進むとすぐ舗装された車道に出る。ここからは車道歩きのようだ。舗装路を歩くのはやだなと思っていると、すぐ左のガードレール奥に標識が向こう向きにあり、回り込んで見ると大出山と書いてある。迷わずそっちの山道に降りていく。

 今までの道と比べると余り踏まれていないから、雪がふかふかで落ち葉が積もったままだ。いくつか踏み後があるからトレースしながら降りていく。ところが分岐がいくつかあり道が分かりにくくなってくる。一番足跡のはっきりした方に進んでいく。やがてブルドーザが止まっているところを過ぎると左手に大きな建物が見えてくる。何の施設だろう?その建物を左に見ながら真っ直ぐ進むがだんだん足跡が減ってくる。足跡の向きを見ると心なしか下る向きではなくこちらへ登る向きの踏み後がはっきりしているような気がする。更に進んでいくと人の足跡がなくなり鹿らしい足跡だけになる。どうやら間違えたらしい。その辺をうろうろするが分からない。進んでいる方向からも大出山へではなく湖畔に南下しているようだ。このまま獣道を進んでもすぐ湖畔に出られるような気もするが一旦戻ることにする。

やっと湖畔へ

 先ほどの建物の所まで戻ろうとするが、ハイペースで下ってきたツケが出て足がガクガクで息も辛くなる。やっと建物の所まで戻りその建物の向こうに廻り込む道があるからそちらに進んでみる。するとすぐに林道に出てホッとする。一息入れて林道を下っていく。右足がコムラ返しを起こしそうで痛い。すぐにビッグフットフィールドと書いたキャンプ場らしい所に着く。富士山が見えてすごく落ち着く。痛い足をいたわりながらゆっくり降りていくとやっと長池区38と書かれたプレートのある湖畔に到着する。やれやれだ。

だんだん疲れが

 湖畔から広い湖越しに見る富士山も素晴らしい。少し進むとバス停があるが30分以上時間があるから湖畔をゆっくり富士山を見ながら歩く。船着場には足こぎボートのスワンが台の上に上げられていて寂しそうだ。あちこちで観光客が富士山をバックに記念写真を撮っているが、ハイキングの格好をした人は誰もいない。綺麗な富士山を見ながらずっと湖畔を歩いていくが湖北バス停を過ぎると湖畔から離れ富士山が見えなくなる。しかも歩道は雪で歩きにくく、ゆるやかだが登り坂だと疲れた足には辛くなってくる。

バスが来ない

 石割神社の方までずっと歩こうかとも思っていたが、先ほど痙攣を起こしそうになった脹脛が痛くなってくるし途中からバスに乗ることにする。山中東小学校前バス停で時間を見ると5分ほどでバスが来るから待つことにする。しかし時間を過ぎてもやってこない。休日の運行に注意して時刻表を再度見るが運行しているはずだ。やっと5分遅れでやってくる。以前、三ツ峠に行ったとき買った富士急のバスカードを初めて使う。乗ってみるとびっくり、何と客は私独りだ。運転手に石割神社方面に向かうか聞くと大丈夫のようなのでホットする。しかし日曜日にも関わらず乗客が一人だけだとかなりの赤字なのかと心配になる。やがて石割神社入口に到着し、カードで清算して下りる。またバスは無人になり私と入れ替えに空気だけ乗せて去っていく。

温泉へ

 バス停から駐車場に向けて歩き出す。朝来たときも車でさえ結構距離があるなと思ったが歩いてみるとやはり長い。足をいたわりながらゆっくり登っていく。朝と比べるとだいぶ雪が解けて道が広くなっている。やっと赤い鳥居が見えてくると駐車場だ。靴を履き替え後は温泉に向かおう。もちろん、石割の湯だ。バス停まで戻り道志道を少し進むと温泉の看板が有り入っていく。駐車場は三つもあるようで第一駐車場は一杯かと思ったら僅かに空きがあり、駐車する。着替えを持って建物の中に入ると今日は大広間は一杯で休憩ができないような事が書かれている。しかし風呂の入場制限をしているわけでは無さそうだ。

 早速風呂に向かう。脱衣所はそんなに込んでなく、風呂場に行くと予想していたよりずっと人は少なく洗い場も空いている。さっと体を洗い湯船に浸かる。丁度良い湯加減で気持ちいい。体が暖まったところで頭を洗って露天に行く。そんな大きくはないが込んでないからゆったり入れる。やはり露天の方が気持ち良い。ゆっくり浸かって足の疲れを癒す。十分暖まってまた内風呂に入ろうかと思ったら驚いたことに露天の先にもう一つ露天風呂がある。入ってみるとこっちは源泉でかなりぬるい湯だ。じっとしていると寒くなりそうだからまた内湯に戻って打たせ湯、ジャグジーなどに入ってから上がる。中々良い温泉だ。広間に行くと空いている場所もあり座ってビールを飲む。うーん、旨い。風呂上りのビールは格別だ。今日は山でビールを飲まなかったから余計旨く感じる。

また来よう

 車だから暫く横になって酔いを醒ます。少しうたた寝をした後、売店で漬物と桃羊羹(どんな味なんだろう?)を買って家路に向かう。ナビの案内は少し戻って246に向かうルートになっているが、せっかくスタッドレスに履き替えたことだし雪があるかもしれない道志道をそのまま進む。スタッドレスのグニャッとした感触にも慣れ、気持ち良く山間部のワインディングを走る。信号の無い道は快適だ。今日のハイキングは気持ちよかった。スタッドレスもあることだし、また山中湖周辺の山に来てみよう。


山行データ
山行日: 2002/12/15 晴れ
山: 山中湖村 石割山(1,413m)、平尾山(1,318m)、大平山(1,296m)、長池山(1,178m)
コース&時間: 石割神社駐車場(10:00)富士見平(10:15)石割山(10:50)平尾山(11:15)大平山(11:50,12:30)長池山(12:40)山中湖畔(13:20)石割神社駐車場(14:20)
18,800歩
同行者: なし
参考ガイドブック: 富士山の見える山60選、山と高原地図31富士・富士五湖、ヤマケイJOY2002冬
温泉: 石割の湯(700円)
写真: 石割山の写真


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