明星ヶ岳〜明神ヶ岳(2003/02/15)単独


久しぶりに箱根の山へ

 最近は富士周辺の山が続いていたが少し飽きてきて気分転換にご無沙汰している箱根方面に行ってみよう。前から行ってみたかった明星ヶ岳、明神ヶ岳を歩くことにする。ガイドブックを見ると強羅駅そばに駐車場があると書いてあり、ナビをセットして5:30頃出発する。昨日の天気予報では晴れとなっていたが雲が厚い。それでも久しぶりに走る西湘バイパスは気持ち良い。ここを走ると20代の頃にバイクでかっ飛ばしていたのを思い出す。しかし今では飛ばすような車でもないしスタッドレスを履いているからゆっくり走る。

 この時期この時間だから混むことも無く7:30頃強羅駅に着く。駅のそばの駐車場はすぐ分かったが他にもっと安い駐車場はないかと近辺を探すが時間貸しでは高くつくから最初の1日千円の駐車場に止め、管理者の駅近くのラーメン屋に電話しお金を払う。領収書をダッシュボードに置き身支度をしてさぁ出発だ。

登山口はどこ?

 ガイドブックを見ると線路を渡ってから宮城野まではヘアピンカーブが続く道路を突っ切る階段があるように書いてあるが、それがどこか分からず車道を歩く。2つほどカーブを曲がると道路わきに階段が見えそこを降り始める。真っ直ぐ下に続いているから楽だ。ずっと降りていくと車道に出るが地図を見てもよく分からず左に進む。するとテニスコートの脇を通る道に出てそこから右に橋が見え早川を渡る。地図に書いてある宮城野橋ではなくテニスコート専用の橋だったようだ。

 右手に歩いていくと宮城野橋があり、明星ヶ岳の道標に従い坂を上がっていく。すぐに分岐がありここにもガードレールに方向が書いてあるのだが、どっちともとれるような書き方でわかりにくい。ガイドブックの地図も細かくはなく真っ直ぐ進むか右に折れるか迷うが方向的に右だと見当をつけ暫く進む。舗装道路だとどうしても通勤のような歩き方になり登りだから息が切れてくる。やがて左側に階段の登山道が見えてきてここで一休みする。

明星ヶ岳

 水を飲み整備された歩きやすい道を登っていく。階段はすぐに終わるが登りが急で息が上がってくる。何か顔に当たるなと思ったら小雪が舞ってくる。今日は晴れの予報だったのにやはり山の天気は別だ。愚かにも雨具を持ってこなかったので大降りにならないことを祈りながら進む。道には全く雪は無く霜柱があるだけでまだ解けてないから歩きやすい。急な道を喘ぎながら登っていくと前方に休んでいる人が一人いる。(以下aさん)挨拶をして天気の話をしながら少し休む。私は頭にバンダナを被っていたが小雪が続いているから細く折り鉢巻にしてその上に帽子を被り先へ進む。そこから少し登ると大文字焼きの看板があり、今まで樹林の中で展望がなかったが急に眼下が広がる。ここで毎年大文字焼きをやっているのだ。テレビでしか見たことはないが一度実物を見に来たいものだ。

 休んでいるとaさんがやってきてまた挨拶をする。「これで晴れていれば凄くきれいでしょうねぇ」などと話しお先にと言って私は更に先へ向かう。少し進んでいくと明神ヶ岳と塔ノ峰との分岐に出る。地図を見ると明星ヶ岳は塔ノ峰側に少し行った所だ。右へ平坦な気持ちいい草原のような道を歩いていく。振り返るとaさんが分岐に到着してそのまま明神ヶ岳に向かうのが見える。少し進むとすぐに左手に明星ヶ岳の標識がある。小さな祠もあるがとても山頂といった感じがしない。これなら先ほどの分岐を山頂とした方が良いのではと思ってしまう。祠に近寄ると急に黒いものが祠の後ろを横切りびっくりする。黒猫だ。捨てられたのだろうか?冬場で一体何を食べているんだろう?

明神ヶ岳

 分岐まで戻り明神ヶ岳を目指す。こちらもずっと草原状の快適な道だ。緩やかなアップダウンの中、前方の明神ヶ岳を見ながら歩く。少し日も出てきて気持ち良い。しかし道は泥が凍っていて今はいいが、午後からは解けてひどい状態となりそうだ。やがて前方にaさんが見えてくる。緩いピークを登ったところで追い付きまた挨拶をする。金時山が良く見え富士山の中腹だけが雲の間に見えている。ガイドブックでは相模湾も見えるらしいが残念ながら今日は駄目だ。

 ちょっとだけ見えている富士山や金時山、大涌谷を写真に撮り先へ進むとすぐに宮城野への分岐に出る。ここから見る明神ヶ岳は緩やかな山頂の気持ちよさそうな丘に見える。登るのも楽そうだ。早速足を踏み出し山頂へ向かう。少し岩場も出てくるが歩きやすい道だ。だんだん木々の上が明るくなり頂上が近づく。急な道を登りきると頂上かと思ったがここから緩やかな道になって頂上は大分先のようだ。この辺から靴でぐちゃぐちゃになった泥道になるがまだかろうじて凍っているから大丈夫だ。すぐに摂政宮登山記念碑があり道了尊への分岐を二つ過ぎていくと左手が開けてきて金時山や神山方面が良く見える。少し景色を眺めて休憩し先へ進むとやっと頂上に到着する。

山の楽しみ

 ここまでaさんしか会わなかったがさすがに人気のある山だから10人ほどいる。展望版がありそれを見ながら見渡すが曇りで近くの山が見えるだけだ。来る途中で少し見えた富士山も今は全く隠れてしまった。逆を向けば相模湾が見えるらしいがこちらも見えず残念。一息ついてご飯にしようとするが風が冷たく刈川峠よりの登山道に少し入ってシートを広げる。

 ソーセージをつまみに酒の紙パックを飲む。いつもの味ながら旨い。ザックからコンビニで買った冷凍そばを取り出し暖める。7-11の冷凍麺シリーズだがラーメンは99円で以前食べた時旨かったので今回は109円のそばにしたが味はどうだろう?暖めて食べるがどうもぼそぼそして旨くない。やはりそばは茹でるお湯と汁のお湯は分けないと旨くないのかもしれないが山では茹でたお湯を捨てるわけにもいかずちょっと無理だ。ラーメンも同様の筈なのに結構旨かったのはなぜだろう?次来るときはどんな食材にしようかと早くも考える。

今日一番の登り

 食べている間にaさんもやって来てまた挨拶をする。他にも何人かのグループや単独行の人がぞろぞろやってくる。ご飯を食べ終わっても十分時間があるから展望版のあたりに戻ったり少し刈川峠方面に歩いたりしてブラブラする。さて、下ることにしよう。荷物をしまい、来た道を戻る。予想通り泥が解け始めている。スパッツをするか迷うが裾は既にかなり汚れていて今さらだ。そのまま滑りやすくなった道を歩いて行く。下る間にもどんどん登ってくる人達がいる。挨拶をしながら快適に歩くとすぐに宮城野分岐に到着する。ここで水分補給をして右に折れる。少しは急な道だが危ないところはなくずんずん下る。程なく別荘地の舗装路に飛び出すが登山道はそのまま真っ直ぐ進む。さすがにこの辺まで下ると空気が暖かい。

 別荘地の間の道を更に下り宮城野橋まで戻る。橋を渡ってすぐ右の細い道に入りすぐ左に曲がると強羅駅までの階段が見えて来る。来たときは快適に降りてきたが結構急だったのを思い出す。登る始めるとやはり急ですぐ息が苦しくなってくる。強羅駅まで休まず登ろうと頑張るが汗だくになり息も続かなってとうとう一休みする。振り返ると今日登ってきた明星ヶ岳と明神ヶ岳が見える。見るからにとても気持ちよさそうなゆったりした山だ。水を飲み休憩してまた階段を上がり始める。階段がなくなり坂道を歩いていくと駅の裏側の道路に飛び出る。ここには登山道の標識があるわけでもなく初めて来た人にはわからないのも無理はない。

温泉へ

 駅前で土産を買い駐車場に戻り靴を履き替える。さて今日はどこの温泉に行こうか?以前来た時、勘太郎の湯に寄ったがまたそこにしよう。歩いて登って来たのに今度は車で宮城野橋まで降り左に進む。すぐに温泉の近くに到着し看板に従い少し離れた駐車場に車を止め歩いて温泉まで戻る。なんと温泉前の駐車場が空いているではないか。それならこっちに止めれば良かったと思ったが戻るのも面倒なのでそのまま中に入る。料金は750円だが休憩は別料金だから入浴だけにして風呂に向かう。駐車場が空いていたから中も空いている。まずはゆったり内湯に入り露天に向かう。外は浅い風呂で開放感があってなかなか良い風呂だ。足の疲れを癒し風呂から出て自販機の前で缶酎ハイを飲む。

大涌谷

 酔いを醒ましてから駐車場に向かう。まだ時間も早いしこのまま帰るのは勿体無い。山頂から良く見えた大涌谷に行ってみよう。この時期だと渋滞も無く箱根の観光地でも走りやすい。すぐに大涌谷に到着する。ここへはもう5回以上来ているだろう。噴煙地まで登る遊歩道は結構観光客で混んでいる。話し声から韓国や中国からの人も多い。(言葉が分かるわけではないが)この時期は旧正月に当たり日本の正月同様休みが取れるらしい。噴煙地に行くといつものように温泉黒卵を売っていて大勢の人が食べている。しかし今はお腹が空いてなく景色を眺めるだけにする。

 近くの冠ヶ岳を眺めているとついでに神山まで登りたくなってくる。まだ一度も登ったことは無く何年前かの冬に来たときは風が物凄く強く寒くて諦めた事があったのだ。今日は風が強くないから大丈夫だろう。ところが少し下ってハイキングコースとの分岐に行くと去年の秋の台風で道が荒れて通行止めとなったままだ。残念。仕方なく駐車場まで降りて反対側の今まで入ったことの無い自然科学館に寄ってみる。

 入口には今年の3月一杯で閉館すると書いてある。今日寄らなければ一度も入らないままになったかもしれない。入場料は400円だ。3Fから1Fまで見て回るようになっていて大涌谷や神山などの生い立ちや迫力のある噴火のジオラマ、動植物の標本、化石、火山岩など結構見所が多く400円で十分楽しめた。なぜ閉館するか不思議だがきっと多くの観光客は私同様、駐車場から噴煙地まで往復すると駐車場脇の土産物屋に寄るくらいで反対側の一段低くなっているこの施設には目もくれず帰るのだろう。

 外に出て車に向かう。神山に登れなかったのは残念だ。他のコースからでは登れるようだし今度また来てみよう。


山行データ
山行日: 2003/02/15 曇り
山: 箱根町 明神ヶ岳(1,169m)
コース&時間: 強羅(7:55)明星ヶ岳登山口(8:25)明星ヶ岳(9:15)明神ヶ岳(10:20,11:25)宮城野分岐(11:45)強羅(12:40) 計19,300歩
同行者: なし
参考ガイドブック: 富士山の見える山60選、'01山と高原地図29箱根
温泉: 宮城野 勘太郎の湯
写真: 明神ヶ岳の写真


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