雁ガ原摺山(2003/11/02)グループ


二度目の500円札

 いつものように日和見山の会リーダ、kenさんより山行案内のメールが来る。今度は旧500円札の富士山で有名な雁ガ原摺山だ。ここは2年前の夏に一姫を連れて行ったことがあるが晴れてはいたのに霞んでいておぼろげながら富士山が見えただけだった。今度は是非すっきりとした富士山を見たいものだ。というわけで勿論参加の返信をする。当日が近付くにつれ参加者は増え続け15人もの大所帯になりそうだ。kenさんが8人乗りのエスティマ2台をレンタル予約して当日を迎える。

遅々として

 朝起きると晴れている。しかし抜けるような秋空とは程遠く全体に霞んでいる。展望はどうだろうか?集合は八王子スクエア前に9時だが、駅に20分前に着く。早いのでコーヒーショップでホットコーヒーを飲む。狭い店内ではザックが邪魔だ。のんびりと朝のコーヒーを楽しんで集合場所に向かうと歩道橋で見覚えのあるザックが見える。声を掛けるとたーさんだ。集合場所には既に多く集まっていて初対面の下さんと挨拶をする。初参加予定だった武さんは具合が悪く来れなくなったそうで今日は14人だ。他に初対面は江さんだけだ。

 しまった!大事な物を忘れてしまった。今日は自分が運転手なのを忘れていた訳ではないが登山靴で来てしまったのだ。普段私は家から車で出るため登山靴は車に積み、スニーカーで運転しているのだが、今日はここまで電車で来たため登山靴のまま来てしまったのだ。仕方ない、登山靴で運転するしかあるまい。全員そろいぞろぞろとトヨタレンタリースに向かう。しかし店の中は混んでいて中々手続きが出来ない。

何時に着くのか?

 結局9時に予約していたのに荷物を積みさぁ出発というところで既に10時近い。2台のエスティマの運転は私と横田さんだ。さてやっと駐車場から出ようとしたら車の下からガリガリ音がする。何だろうと思ったら100円パークの車止めがお金を入れたのに下りないようだ。仕方なくトヨタレンタリースの人が足で車止めを踏んだ状態で私は車を進める。更にガリガリと音をたてながらやっと出発できる。エスティマは初めて運転するが私の車(アヴァンシア)より長さがあり、しかも鼻が見えにくいから暫く慎重に運転する。八王子ICまでの道は3連休の中日でもありいつも以上に混んでいて、一体何時に到着するのだろう?

登山後?

 2台の車でkenさんとお座敷さんがトランシーバで位置を確認しながら進む。高速に乗った頃にはエスティマの運転にも慣れてきたが登山靴での運転はやはりペダルが踏みにくい。それと横田さんが運転している方はグレードが上で3LV6モデルなのに、私が運転している方は2.4L4気筒モデルでパワーが足りないのが不満だ。アクセルを踏んでも全然前に進まない感じだ。高速でも少し渋滞があったが大月ICを降りてからは順調に進む。一番の心配は大峠の駐車場が空いているかだ。上り坂になってくるとパワー不足が顕著になり4気筒のためキックダウンするとエンジン音がうるさく不快な振動も出てしまう。

 やっと11時半に大峠近くまで進むが駐車場のかなり前から路肩駐車が多い。はたして駐車場に止められるのだろうか?大峠に着くと既に下山した人たちもいて所々駐車場は空いていてホッとする。さて、これから頂上まで登ってからではお昼ご飯が遅くなるし、ここの公園で軽く食べることにする。山から降りてきた人たちも公園で休んでいて我々も傍から見ればもう登ってきた人たちのようだろう。

またもや

 さて、軽く食べた後出発だ。時間は12:20だ。歩き出すとすぐ水場があり暫く緩やかな道をのんびり歩いていく。大勢だが体力差が出るような道ではないから一列に並んで気持ちよく歩いていく。早くも降りてくる人たちと何人もすれ違う。やはり旧500円札の山で人気が高いようだ。道は乾いていて横田さん期待のきのこは殆ど見られない。次第に高度を上げていきジグザグに登るようになってきて振り返ると富士山の裾野が見えてくる。僅かながら頂上付近も見えるような。早く頂上まで登りスッキリした富士山が見たいものだが午後になり余計見えにくくなるようで心配だ。

 はやる気持で更に登っていく。すると道はまた平坦になり草原に出る。しかし季節はすっかり秋で枯れ草しか見当たらず、以前夏に来たときはお花畑だったのを思い出し同じ山でも季節により全然雰囲気が違うのをまざまざと感じる。ここから頂上まではすぐ着き、期待を込めて振り返るがやはり富士山はうっすらとしか見えない。肉眼でその程度だからデジカメだと写らないだろうと思いながらも一応写真に撮る。

旨い

 kenさん、さすがリーダ。旧500円札のピン札を持ってきている。見せてもらうと正に富士山の前に広がる山並みは札の写真の通りだが肝心の富士山が霞んでいるのが残念でならない。さて、景色を一通り皆で楽しんだ後、ご飯にする。銘々シートを広げて食べ始める。私は寒いかと思って今日はうどんを持ってきたが天気は安定していて風も無く暖かい。うどんを作りながら持ってきた酎ハイを飲もうかと思ったが下りは1時間弱で降りれるだろうから車の運転なので止めておく。あつあつのうどんに持ってきた生卵を入れて月見うどんを食べ始める。いつもの事ながら登った山頂で食べるご飯は何でこんなにシンプルで安い食材でも旨いんだろう。他の人から漬物や果物のお裾分けを頂く。旨い。国さんから前回日和見で行った山の帰りに寄った酒造で買ったワインを振舞ってくれる。運転があるけどせっかくだから少しだけ頂く。うん、飲み易くて旨い。

離脱

 食べている間にだんだん午後の天気で富士山が見えなくなっていく。残念だが仕方ない。全員食べ終わり帰ることにする。来た道をピストンだ。枯れ草の草原を通ると急な下り坂になる。登りではそんなにきつくも思わなかったのだが。そこを過ぎれば後は緩やかな道になり、ゆっくり下っていく。水場を過ぎるとすぐに駐車場に到着する。

 さて、まだ時間もあるし予定していなかったが温泉に寄る事に急遽決まる。この辺はいかにもこの会らしくアバウトな所だ。来る途中にも幾つか温泉の標識があったようだがそのまま下っていき、大月からなぜか先行する横田号は右折する。トランシーバでお座敷さんが確認すると笹子まで行き笹子鉱泉に行くらしい。しかしすぐにお座敷さんが気分が悪いと言い出す。車酔いのようだ。窓を開けるが良くならず、初狩で降りて電車で帰ると言う。その旨、横田号にも伝えてもらい初狩駅でお座敷さんを下ろす。顔色は真っ青だ。私も自分で車を運転するまでは車酔いが激しかったものだから一分でも早く降りたい気持は良く分かる。

拷問タイム

 ここで別れて先へ進む。笹子駅を過ぎて目的の笹子鉱泉に寄るがどうも様子がおかしい。営業していないようだ。さて、どうしよう。駐車場でUターンして国道20号を右折?する。今度はどこへ?お座敷さんからトランシーバを譲り受けた助手席のリッチさんがkenさんと話すと天目山温泉に向かうと言う。どこにあるのだろう?笹子駅を過ぎ笹子トンネルを抜け甲斐大和から右折して狭い道を登っていく。やがて温泉に到着し皆で温泉に入る。やはり歩いた後の温泉は気持いいのだ。風呂上りにコーラを飲み、帰ることにする。ここからは勝沼ICが近いからそこから高速に乗る。しかし走り出してすぐに故障車渋滞の案内が出る。大月を過ぎてから次第にスピードが遅くなりとうとう断続停車するような本格的な渋滞にはまる。

・・・あぁ、うぅ、おぉ、へぇ、ひぃ、はぁ・・・と3時間近い拷問タイムを過ぎやっと21時頃八王子に到着する。返却時間をとっくに過ぎているから遅延料金が心配だ。しかし、出発時の店側の不手際もあり遅延料金はかからずほっとする。

3度目の挑戦

 店を出て皆で駅に向かう。おや?kenさんがいない。振り向くと慌てて店に向かって駆け出している。何だろう?忘れ物だろうか?暫くするとにこにこしながら戻ってくる。大事な小物入れを忘れ物たと思って引き返したが、実はちゃんと身に着けていたという笑い話のような出来事だ。駅で中央線に乗る皆と別れ私は横浜線に向かう。ザックから酎ハイを出しプシュッとプルトップを開け飲み始める。あー、気持いい。今日も充実した一日だった。最近忙しく3連休最後の明日は休日出勤だが良い気分転換になった。しかしスッキリした富士山が見えなかったのがやはり心残りだ。是非また3度目の挑戦をしよう。


山行データ
山行日: 2003/11/02 晴れ
山: 大月 雁ガ原摺山(1,874m)
コース&時間: 大峠(12:20)頂上(13:20,14:05)大峠(14:50) 歩行数 6,800歩
同行者: kenさん、お座敷さん、国さん、石さん、江さん、リッチさん、黒木さん、たーさん、柳さん、荒さん、中さん、横田さん、下さん
参考ガイドブック: 富士山の見える山60選
温泉: やまと天目山温泉
写真: 雁ガ原摺山の写真


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