高水三山(2004/01/11)単独


ゴキブリ?

 さて、今年最初の山はどこにしよう?随分と奥多摩方面は行ってないから前から行ってみたかった高水三山に行ってみよう。行った人は誰もがあそこは手頃で三つの山を縦走できるから良いと言っている。どんな山なんだろう? カーナビに沢井駅の多摩川対岸にある駐車場をセットして7時に家を出る。途中、99円Shopで朝ごはんのパンとお昼ごはんを買って奥多摩を目指す。道は空いていて順調に9時前に駐車場に到着する。車から出るとさすがに寒い。トイレに寄り支度をすると丁度9時だ。トイレ横の道から左に降りて行くと吊り橋が見えてくる。歩き出すと少し揺れる。下を流れる多摩川が綺麗だ。足元の木の板が凍っていて滑るから慎重に渡る。すぐに車道に出て右へ軍畑駅へと向かう。ジョギングをしている人が多くゆっくり歩く私を抜いていく。少し歩くと歩道の先に何か虫が死んでいるようだ。まさかこの時期ゴキブリではないだろうと思い近寄ると何と沢蟹だ。うーん、場所柄を感じるなぁ。

頑張ろう

 信号のある交差点を左に向かうと軍畑駅への道は結構勾配がきつく辛い。やっと駅を超えると今度は下りだ。ここからの道は以前青梅丘陵を歩いたときに榎峠まで歩いた道だ。その時道の横を流れる平溝川にレモンイエローのキセキレイがいて初めて見るその姿に感動したのを思い出す。やがて道は榎峠へ向かう道と分岐し左へそれていく。しばらく勾配のきつい舗装路を歩く。山靴で舗装路を歩くのはいつでも退屈なものだ。やがて立派な石碑の建つ高水山参道入口が右側に現れそこを入るとすぐに高源寺が立っている。ちょっと寄ろうと思ったら私の前を歩いていた二人連れの女性も寄って行く。なかなか趣のある寺だ。また暫く舗装路が続いている。今度私の前を歩いている一人の男性は結構足が速くついていくのがやっとだ。ペースを落とそうかとも思ったが後ろから見ても私より年配そうだし少し頑張ろう。

高水山

 舗装路が途切れやっと山道になってくる。少し歩くとその人は休憩したので抜いていく。今度は前に3人連れが現れまた抜いていくと暫く独りになる。山道には合目石が置いてあるから目安になって歩きやすい。6合目を過ぎると真新しい天板を打ち付けたベンチが現れる。新年になってから張り替えたのだろうか。やがて尾根に出ると道は平坦になり今までずっと杉と桧林ばかりだったが広葉樹も現れ空が明るくなってくる。上から鐘の音が近付いて来た頃下を見ると何と道路が見える。きっとお寺に荷物を運ぶための道なのだろう。すぐに立派な高水不動と書かれた常福院に着く。結構年配の夫婦らしい人がいて山歩きの格好ではなくここを目当てに歩いてきた感じだ。裏に廻って少し登るとベンチのある広場に出る。見晴が良くこれから向かう惣岳山だろうか、色んな山が見える。まだ10時前なのに4人ほどのおじさんたちがシートを広げて早くも宴会の準備をしている。日曜日に昼間から宴会を楽しめるのもこういう山ならではだろう。

岩茸石山

 少し休憩して先へ進み更に少し登ると、岩茸石山の標識がある山頂に出る。てっきりさっきの広場が高水山の頂上かと思っていたが違ったのだ。ここでも何人か休憩しているが、先ほどの広場より展望が悪いのですぐに岩茸石山へ向かう。平坦で歩きやすい道だが日陰の道は少し雪が残っていて滑らないように慎重になる。やがて岩茸石山と巻き道の分岐を過ぎると急登になる。喘ぎながら急登を登ると急に目の前が開け岩茸石山に到着する。ここからの景色は360度見渡せて素晴らしい。奥多摩は詳しくないからどこがどの山だか分からないが気持ちいい。時間は11時でお昼にはまだ早いが少しお腹が空いたしどうしよう。ガイドブックでは惣岳山は展望が無いと書いてあるからここで食べることにしよう。

 シートを広げ腰を下ろしコンロにお湯を沸かす。沸騰してからソーセージと親子丼のパックを茹でて日本酒の紙パックを飲みながらソーセージをつまみにする。旨い。風はさすがに冷たいが体の中から暖まる。次にまた火を点け茹でたお湯に高菜おにぎり2個を入れ崩して頃合を見計らって先ほどソーセージと一緒に暖めておいた親子丼のパックを掛けて雑炊にする。冬場はこれがいいのだ。熱々の雑炊は水分も一緒に取れるし冷たいおにぎりで冷えることも無い。近くでは親子連れも楽しそうにご飯を食べたり遊んだり楽しそうだ。最近子供が山に付き合ってくれなくなりちょっと羨ましい。全部雑炊を食べ終わったが時間は十分あるからのんびりする。昼寝するには少し寒いからぐるっと山頂を廻って景色を楽しむ。大勢の人たちが休んでいるが皆楽しそうだ。

惣岳山

 さて、後は最後の惣岳山へ行こう。標識に従い西に進むとすぐ南西に向きを変え急な下りとなる。酒を飲んだ後だから慎重にそこを下ると後は緩やかな道になる。暫く歩くと惣岳山と巻き道の分岐になり今までと全然様相の違う岩場を登りはじめる。結構急ですぐに息が上がる。やっと登り切ると惣岳山に到着する。景色は良くなく広場の中央に社殿があるが金網で覆われているのが残念だ。しかし金網越しに良く見ると彫刻が細かくかなり立派な社殿だと分かる。ここで少し休憩し喉を潤す。一休みしてから後は下るだけだ。南にどんどん下っていく。下から登ってくる人たちと何度もすれ違いながら快適に歩いていく。暫く歩くと前方に高水山に登っている時に追い抜いた二人連れが歩いているのが見える。私が岩茸石山でのんびりしている間に追い越されたようだ。やがて沢井との分岐でその二人連れは沢井方面に左折し私は御岳方面に直進する。送電鉄塔を抜け少し登った後はずっと下りとなりやがて慈恩寺に到着する。

手打ちそば

 線路を渡り近くの玉川屋という蕎麦屋に入る。中に入ると玄関から想像もつかないほど広い家で古い民家を改築して蕎麦屋としてやっているようだ。13時を廻っているが客は大勢いて少し空いているところに案内してもらう。お腹は余り空いていないからもりそばを注文する。やがて来たそばを見てビックリ。余りにも少ない。お腹が空いていないとはいえ少な過ぎる。しかし食べてみると美味い。そばがしっかりしていてこしが強く風味もある。あっという間に平らげ量は少なかったが味が良かったから満足だ。お腹が空いているときは最低でも二人前は欲しいところだ。蕎麦湯を飲んで店を出る。

渓流

 まだ時間は十分あるから道を渡り向かいの土産物屋で梅饅頭を買う。店の横から御岳渓谷に降りていくと階段の途中で猫が二匹戯れている。近付いて撫でようと思い手を近づけるとさっと逃げられてしまう。振られてしまった。目の前を流れる川が綺麗だ。川の両岸に遊歩道があり、少し上流に歩いていくとカヌーをやっている人達がいる。寒くないのだろうか?もっとも冬に山歩きする人も知らない人から見たら随分と酔狂に見えるかもしれない。せせらぎを聞きながらゆっくり歩くのは良いもんだ。しばらく上流に向けて歩くと急な流れになっているところで初心者とインストラクターと思われる人がカヌーで下ってターンする練習をやっている。暫く何人か練習するのを見学する。やれば結構楽しそうだ。

 更に進み吊り橋を対岸に渡り上流に進むと道が途切れ雪が凍っていて歩きにくくなる。転ばないように気を付けながら歩いていく。すると発電所のような建物の前で行き止まりとなる。引き返して吊り橋まで戻り今度は先ほどと逆の岸を下流に向けて歩く。途中岩がせり出しているところがあり、上から滴る水が凍って一杯のツララができている。更に下り土産物屋の近くの橋から戻り上の道路に向かう。先ほどの猫はどこかに行ったのか見えない。沢井駅に向かって歩き出す。車道からも川でカヌーをしている人達が見える。暫く車道を歩いていたがこの辺も川岸を歩けるようになっているようで下に向かう道を見つけ川岸の遊歩道を歩く。少し進むとテーブルを幾つも並べた大きな店があり大勢の人達が食事をしている。渓流を見ながらご飯を食べるのも楽しそうだ。そこからすぐに吊り橋を渡ると沢井駐車場に戻る。

温泉へ

 さて、温泉はどこに行こうか?ガイドブックを広げて考える。もえぎの湯は以前行ったとき大混雑で待たされ、もう行く気がしない。まだ行ってないところで檜原村の数馬の湯に行ってみよう。山奥に引っ込んだ所だからきっと空いているだろう。カーナビをセットして走り出す。日出町から檜原方面へ向かうと途端に行き交う車も少なくなる。空いた道を快調に暫く走っていると突然目の前を白い子猫が横切り急ブレーキを踏む。びっくりした! 前方を見るともう一匹黒い子猫が道の真中で固まっている。動かないのでホーンを鳴らすとやっと我に返り藪の中に消える。轢いたらきっと暫く忘れられないだろう。暫くまた空いた道を進むと左手に数馬の湯が見えてくる。しかし驚いたことに駐車場は一杯で順番待ちの車までいる。空いていると思ったのが甘かったようだ。しかしここまで来たのだから少し待つことにする。5分ほどで駐車場に入れたが今度は中で入場制限していて待たさせる。10分ほど待ってから浴室に向かう。制限しているからひどい込みようではない。のんびり内湯、露天風呂と浸かる。至福の一時だ。露天風呂からは近くの山並みが見え気持ちいい。風呂上りにビールを飲む。旨い。休憩室で酔いを覚ましてから暗くなった道を家に向かう。今日も一日楽しい時間が過ごせた。


山行データ
山行日: 2004/01/11(日) 晴れ
山: 奥多摩 高水三山(793m)
コース&時間: 沢井駐車場(9:00)高水山登山口(9:40)高水山(10:30)岩茸石山(10:55,11:50)惣岳山(12:15)慈恩寺(13:00) 歩行数 18,000歩
同行者: なし
参考ガイドブック: 首都圏からのハイキング'00〜'01
温泉: 数馬の湯
写真: 高水三山の写真


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