暫く山に行ってないと思い記録を見ると前回の丹沢山から実に1ヵ月以上も経っている。そこで5/1に二太郎を連れて桜は散った後だろうが新緑を求めて生藤山へ向かった。ところが相模湖まで行った辺りで二太郎が気分が悪いと言って止む無く引き返すことになった。5/5に今度は近場の大山に行くことにする。帰りの連休渋滞が怖いから珍しく電車とバスで大山ケーブルへ向かう。市営第二駐車場から歩き出すと天気が良く結構暑い。ケーブルカー乗り場までの道は大勢で賑わっている。ゆっくり登っていきケーブルカー乗り場で歩くかケーブルカーに乗るか二太郎に聞く。2月に二太郎と来たときは下から全部歩いたのだが今日は早くも暑がってケーブルカーで行くと言う。今回は公共機関利用だから初めて日向薬師方面に下ろうと思っているのだが、そちらの下りは結構距離があり後でぐずると困るから最初は楽してケーブルカーで下社に向かう。

　ケーブルカーの車窓からは新緑が綺麗だ。すぐに下社に着いてさぁ登山口へ向かおうとすると二太郎は目ざとく茶屋のソフトクリームの看板を見つけて食べたいと言う。前に来たときも食べていてこういうことだけは良く覚えているのだ。疲れてもいないが茶屋の縁台に腰掛けて二太郎はソフトクリームを食べる。にこにこと嬉しそうだ。さて食べ終わり登山口から先へ進む。神社横の急階段は何度来てもしんどい。山道を歩き出すとそれまでの暑さが和らぎ風もあって爽やかだ。丁目石を目安に進んでいく。2月に来たときは雪を面白がって途中でぐずることなく下から全部歩き通した二太郎だが、今回はすぐに休憩しようとうるさい。何丁目まで行ったら休憩しようと言いながら何とか歩かせる。何度か休憩しおやつを食べながら頂上に到着する。登山道を歩いている人数からも相当の混雑を予想していたが休憩する場所がないほどだ。裏のトイレ奥の展望台に行くとこちらは空いている。天気はいいのだが霞んでいて富士山や南アルプスが見えないのが残念だ。

　空いた場所にシートを敷いてご飯にする。今日はオーソドックスにおにぎりだ。ご飯のあと二太郎は虫探しをするが蝶々は飛んでいるがバッタなどの虫にはまだ早い。私は少し横になって昼寝をする。日差しと風が丁度心地良い。ゆっくり寛いでから見晴台方面に下る。冬のこの道は霜や雪解けの水で泥んこになるが今回は乾いていて靴は汚れないが変わりに土がさらさらで滑りやすい。途中一箇所だけ子連れでは注意が必要な所があるが後は問題なく見晴台まで降りる。それにしても来るたびに登山道は荒れる一方だ。木のベンチには大勢の人たちが休憩している。我々もまたここで少しのんびりする。いつもはここから右に折れ下社に向かうが今日は初めてまっすぐ進む。とたんに人気がなくなり静かな道になる。新緑のトンネルの中を歩くような良い道だ。しかし少し進むと人通りがないのが二太郎には寂しいらしい。いつも賑やかな中で育ってきた3人兄弟の末っ子のせいかもしれない。

　この道は距離があるがその分緩やかで歩きやすい。二太郎はだいぶ疲れが溜まってきてケーブルカーはないの？と不満そうだ。もうすぐ、もうすぐと言い聞かせながら降りて行く。下からわずかに子供達の声が聞こえてきて寂しがっていた二太郎は早く追いつきたくてペースを上げる。少し進むと前方に子供3人連れの家族が見えてくる。更にペースを上げると石につまずいて二太郎は転んでしまう。少しペースを落とすとまた距離が開くがすぐに彼らは休憩していて今度は追い抜く。そこから少しで林道に出る。ここからは林道歩きかと思ったらすぐ反対側に登山道が続いていて更に降りていくとまた林道に出て登山口に到着する。右手に進むとすぐクアハウス山小屋がある。小奇麗な建物だ。川沿いではバーベキューの人たちが楽しそうだ。早速山小屋に入り風呂へ向かう。風呂は温泉でもなく露天でもないが綺麗で空いているから気持ち良い。手足を思い切り伸ばしほっと一息。今日はケーブルカーを使ったが下りが長くて思いのほか疲れた。風呂に浸かっていると張った筋肉が少しずつほぐれていく。風呂から上がり食堂で私はビールに冷奴とポテトフライ、二太郎はアイスクリームを頼む。良く冷えたビールが旨い。

　窓の外ではバーベキューや釣りを楽しむ家族連れが楽しそうだ。ほどなくやってきた冷奴は勿論大山豆腐だ。さっぱりど喉越しが良い。ポテトフライもレンジでなく揚げたばかりのやつでほくほくしていて旨い。せっかくだから岩魚や山女の刺身も食べたかったが高くて諦める。小屋の中央には薪のストーブがあり、これ何？と二太郎は興味深そうだ。小屋の中や風呂は綺麗だし、料理は手を抜いてなく気に入った。またきてみよう。外に出て日向薬師のバス停まで歩く。できれば日本３大薬師の一つである日向薬師にも寄ってみたかったが二太郎はもう疲れて無理そうだからまたにする。始発のバスに乗ると二太郎はすぐに寝息を立てる。こうして一緒に遊ベるのもいつまでだろうか？